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「好きな映画監督はアルモドバルって映画好きがよく言いがち。」って言われた私の「花束みたいな恋をした」と「あの子は貴族」の雑感。

いつでも泣きたいぐらいだった。昨日と今日。

『花束みたいな恋をした』を観て、『あのこは貴族』を観た。最近は、あまり邦画を観ることがなかったけれど、なんとなく気になっていた作品だった。

『花束〜』は、印象的なフレーズが目につく、至るところ記号といった作品だった。何もかもが前振りで、何もかもが記号として存在している。役者も監督もカメラマンも、脚本家の示したラインに一列に並んではみ出すものはいない。はみ出しはしないけど、たまにボロを出す。別れた二人の現デート相手は、あまりにも二人に相応しくなくて、あまりに記号的に配置された「駒」すぎた。

『あの子は貴族』は、そもそもテーマが焦点はっきり狙ってる感じがするし、エモいシーンがちょっと多めなのが個人的な好みではなかったけれど、一息つける映画だった。

この二つの映画が「なんとなく気になっていた」のは、大学の後輩がある雑誌に短い批評を載せていたからだ。その子は学生時代にすごく面白い自主映画を撮ってて、60年代っぽいアンニュイな雰囲気を醸し出していたけれど、もういない。

その子が批評してた映画はたくさんあったけれど、観ないで通り過ぎそうなこの二つの映画が気になっていたから、家族が先に寝てしまって、置いてけぼりの気持ちに浸っていた夜中に2本続けて観てみた。

大好きな映画の話は今度書こう。

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