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海外の人達と一緒に仕事をするために大事なこと

こんにちは。今週も始まりました。私はまもなく海外に滞在して3ヶ月になろうとしています。そこで、今回は「海外の人達と一緒に仕事を進めるために大事なこと」という題材で記事をまとめてみたいと思います。

私は主にアジアを対象とした仕事を約8年ほどしています。そして第二言語として英語あるいは日本語を話す方々と日々仕事を進めています。順調に進むこともあれば、意外なところで躓くこともあります。まだまだ修行が足りておりませんが、これまで海外の人達と一緒に仕事をして来て学んだこと、気付いたことを内省、備忘録も含めて以下に記します。

海外の人たちと一緒に仕事をするためには、文化的な違いや言語の壁を超えるためのスキルや姿勢が求められます。この記事では主に文化的な違いやそれを乗り越えるためのポイントについてまとめます。


1. 文化的理解と尊重

  • 文化の違いを理解する: 相手の文化、価値観、習慣について知識を持ち、それを尊重する姿勢が大切です。例えば、挨拶の方法、礼儀作法、タブーについて学ぶと良いです。いつの場面でも、まず挨拶は重要です。

  • 偏見を持たない: 文化や宗教、価値観の違いに基づいた偏見を持たず、オープンマインドで接することが重要です。

2. 効果的なコミュニケーション

  • コミュニケーションのスタイルの違いを意識する:

    • 高コンテキスト vs. 低コンテキスト:

      • 高コンテキスト文化(日本、フランスなど)は、背景知識や非言語的な合図に依存します。いわゆるあうんの呼吸、ニュアンスなどは伝わらない可能性があります。

      • 低コンテキスト文化(アメリカ、ドイツなど)は、明確で直接的なコミュニケーションを重視します。はっきり言葉にします。

      • 異文化間でのコミュニケーションでは、そのスタイルを理解し、適応することが重要です。

  • シンプルで明確な言葉を使う: 複雑な表現や専門用語を避け、簡潔で分かりやすい言葉を使うことで、誤解を避けることができます。(業界同士の話の場合は逆に特有の専門用語/英語を使うことが効果的な場合もあります)

  • ボディランゲージの活用: 表情やジェスチャーを効果的に使って意思を伝えることができます。

  • 図や文字にする:事前にプレゼン資料としてPPにまとめておく、即興でその場でノートあるいはホワイトボードに書く、は双方の理解に非常に効果的です。

  • 積極的なリスニング: 相手の話をよく聞き、理解するために質問をすることが大切です。これにより、相手の意図や感情を理解しやすくなります。
    普段から話をしてもらいやすい環境作りは必須と感じます。

3. 柔軟性と適応力

  • 適応力を持つ: 状況や相手に応じて柔軟に対応することが求められます。新しい情報や状況に対してオープンであり続けることが重要です。インフラの整った日本と違い海外では想定外の事がよく発生します。そのたびに動揺、混乱、憤怒すると心と体が持ちません(笑)。で、どうしようか?と冷静に考え実行することが大切です。

  • 失敗を恐れない: 言語や文化の違いから誤解が生じることもありますが、失敗を恐れずに学び続ける姿勢が大切です。双方の英語力(日本語力)が異なるので、聞き違い・勘違いは多々あると思いますが、挫けず怒らず対話し続けることが大事です。

4. 信頼関係の構築

  • 誠実さと透明性: 嘘や隠し事を避け、誠実であることが信頼関係の基礎となります。

  • 約束を守る: 約束を守ることや、時間を守ることは信頼を築くために重要です。

  • 信頼構築におけるタスクベース vs. 関係ベースを理解する:

    • タスクベース(アメリカ、ドイツなど)は、仕事の成果や能力に基づく。

    • 関係ベース(中国、ブラジルなど)は、個人的な関係や信頼に基づく。仕事以外の関係性も、食事・リクリエーションなどで上手に作っていくのが大事と感じます。

    • 信頼構築の方法を理解し、適切なアプローチを取ることが大切です。

5. 適切なフィードバック

  • 文化に応じたフィードバック: フィードバックの仕方も文化によって異なります。直接的なフィードバックが好まれる文化もあれば、間接的な方法が好まれる文化もあります。相手の文化に応じたフィードバックのスタイルを理解し、その方法を選ぶことが重要です。

  • 直接的 vs. 間接的:

    • 直接的なフィードバック(オランダ、ドイツなど)は、率直で明確。

    • 間接的なフィードバック(日本、インドネシアなど)は、慎重で間接的。第三者からの助言が効果的だったりします。

  • 建設的なフィードバック: ポジティブな点と改善点をバランスよく伝えることで、相手が受け入れやすくなります。日本人はややもすればダメ出しを連発しがちですが(自分も強く反省しています)、まず"良かったことをきちんと褒める"を意識していくと良いと思います。

6. 時間管理とスケジュール調整

  • 時間感覚の違いを理解する: 文化によって時間の捉え方や重要性が異なります。例えば、時間厳守が重視される文化もあれば、柔軟な対応が求められる文化もあります。インフラが整っていない地域では遅れることも理解(覚悟)しておいた方がよいです。また日本人ほど始まりの時間(終わりは気にしない人が多いですが・・・)や集合時間に厳しい人はそうそういません。時間厳守を告げる場合はその理由も予めきちんと伝えておいた方がよいです。

  • スケジュールの共有と確認: 予定や締め切りについて明確に共有し、確認することで誤解や遅延を防ぐことができます。

7. チームワークと協力

  • 共通の目標を持つ: チームとしての共通の目標を明確にし、それに向かって協力する姿勢を持つことが重要です。

  • 役割分担の明確化: 各メンバーの役割や責任を明確にすることで、効率的なチームワークを実現できます。

  • 意思決定の仕方の違いを理解する:

    • トップダウン vs. コンセンサス:

      • トップダウン(アメリカ、イギリスなど)は、リーダーが決定を下す。

      • コンセンサス(日本、スウェーデンなど)は、全員の合意を重視。

      • 組織やチームの文化に合わせた意思決定プロセスを理解しておくことも仕事を進める上で助けになります。

8. 感情の管理

  • 冷静さを保つ: 感情的にならず、冷静に対応することが重要です。感情的な反応は誤解や対立を招くことがあります。

  • 相手の感情に配慮する: 相手の感情や状況に敏感になり、共感や理解を示すことで、より良い関係を築くことができます。

これらのポイントを実践することで、異文化間の違いを乗り越え、効果的に協力し合うことができると考えています。最後にこれまでに非常に参考になった本をご紹介させて頂きます。

エリン・メイヤーの著書 「異文化理解力:The Culture Map: Breaking Through the Invisible Boundaries of Global Business」は、異文化間でのコミュニケーションやビジネスの成功に必要な理解と適応力についての洞察を提供しています。異文化間でのビジネスやコミュニケーションを成功させるためには、各文化の特性を理解し、適応することが有効です。本に記載されている「Culture Map」は、これらの違いを可視化し、実践的なアドバイスを提供することで、異文化間の橋渡しを助けるツールとなっており、非常に分かり易いと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。何か参考になることがありましたら幸いです。またご感想などございましたら気軽にコメントください。


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