見出し画像

IMJものがたり6 常勝チームのバトンタッチ

 社風の核をつくるために元リクルートを中途採用したという話を前回書いたが、これは組織が成長していく過程でとても重要だったと思う。

 当時は「リクルート出身じゃないと出世できない?」なんて心配している社員もいたが、現在のIMJを見るとわかるように、元リクはあくまでプロ野球における外国人助っ人みたいな役割に近かったかもしれない。もちろんラミレスのように、そのまま日本野球界に残り、ベイスターズの監督を務める人もいるので、元リクがIMJの社長を今やっていても不思議ではないのだが。

 ちなみに、プロ野球のソフトバンクホークスはどうやって常勝球団に登り詰めたのか?

 大阪にフランチャイズをおく南海ホークスがダイエーに買収され、福岡にフランチャイズを移した時は弱小チーム。その後、西武ライオンズの根本陸夫氏を監督に招聘してから、ライオンズ黄金時代を支えた秋山幸二を皮切りに、石毛宏典、工藤公康を獲る。常勝西武野球を取り入れながら、ドラフトで獲得した生え抜きの小久保裕紀、井口忠仁、松中信彦、城島健司が育ち、王監督の時に花開き初優勝。そして、ご存知のとおり常勝チームへの道のりを歩む。

 今のホークスの基礎には西武ライオンズ黄金時代の野球が流れている。

 直近も秋山監督から工藤監督へバトンタッチしたが、ふたりとも元西武ライオンズ。生え抜きの小久保は侍ジャパンの監督を経験し、井口は現在ロッテ監督、城島もようやくホークスのマネジメントに戻ってきた。近い将来、ホークス生え抜きが監督になる日も来るだろう。

 話をIMJに戻すが、私が王監督の役割だったなんて大それたことは思っていない。どちらかというと根本監督の役割を担えていたら嬉しい。

 根本さんは勝利よりも選手育成を重視したと言われる。ここ一番の勝ち負けより、選手にその場を経験させるのを優先したという話を聞いたことがある。実は私もそうだった。利益を最大化する気持ちは強くなく、未来のIMJのためにメンバーを育てよう、そのためにいろんな経験を積ませよう、多少損失が出ても倒産や信用失墜しなければ構わないと考えていた。上場企業の経営者としてはアナリストに嫌われるかもしれないが(笑)、創業5年目から15年目の育ち盛りの企業にとっては芯を食った経営判断だったと思っている。

 現経営陣である加藤くんや久田くん、大塚くんは、第二新卒的なIMJ入社組。上記の秋山監督、工藤監督のようなステージ感だと思うが、IMJを素晴らしい企業に成長させている。そして、次か、その次くらいの監督(社長)に新卒入社組がなってくれると私としては嬉しいし、バトンタッチとしても美しいのだが、そんな上手い具合に行かないよね(笑)。

 新卒2期生の山本タカあたりに期待していたけど、最近転職しちゃったのが少し残念。外飯食って、またIMJに戻って、いつかは社長をやってくれたら、是非ご馳走したい(笑)。


楽しんでもらえる、ちょっとした生きるヒントになる、新しいスタイルを試してみる、そんな記事をこれからも書いていきたいと思っています。景色を楽しみながら歩くサポーターだい募集です!よろしくお願いします!