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IMJものがたり7 新卒採用の効能

 組織風土を固める仕上げはやはり新卒採用。中途採用組は即戦力ではあるが、仕事の考え方・やり方にどうしても他社の色・癖が付いている。その点、新卒は何色にも染まっていないので、採用時に求めるタイプを採り、経営方針に沿った教育ができる。キャズム理論の普及率16%の壁ではないが、新卒組が組織全体の約2割になってくる頃がIMJの組織文化の完成形だと考えていた。

 それを実現するために、新卒採用については一次説明会からほぼ全て出席し、IMJの戦略と未来を学生に熱く語った。驚くことに、弱小ベンチャーだったIMJの新卒説明会は、採用数8名に対して1000名以上の応募者が参加。採用しない992名の学生もどこかの企業に就職するので、この機会にIMJの事業を理解し、好感を持ってくれれば、未来の顧客になるかもしれない。そんな気持ちで、丁寧に、そして熱く話した。

 その結果かどうかわからないが、IMJはIT業界の新卒人気ランキングが、2007年385位、2008年236位、2009年99位、2010年はなんと10位まで上昇した。6位がマイクロソフト、7位がグーグル、8位がUSEN、9位が楽天、10位がIMJ、11位がヤフーだから、大いに褒めていい躍進と言えるだろう。

 実は、秋山、岡広、塩野目、趙、太田などを採用した新卒採用リスタート一期生の採用目標は8名。内定後に他社に逃げる人数も考えて、多めに内定者を出すべきというアドバイス通り、12名の内定を出した。

 そのうちの何人かが他社と迷っていると聞き、元リクルートの採用担当としての血が騒ぐ。一生懸命フォローした結果、無事12名が入社したのだが、人事の吉田さんから「樫野さん、予定より獲り過ぎです。予算オーバーです」と怒られた記憶がある。

 人との出会いは一期一会。IMJの未来のために、おおめに見てもらうしか無い(笑)。

 新卒採用に限ったことではなく、中途採用でも予定外の森美知典を採用し、担当役員に「困りますよ」とボヤかれたこともあったが、その後の活躍を振り返ると、採用して良かったと本当に思う。現場は「勘弁してよ」って感じだったと思うけど(笑)。


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