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理性的に生きる

何世紀もの間、われわれは学校の教師や権威者、書物や聖者の教えによって育て導かれてきている。われわれはいう、「あの丘や山や陸地の向うには何があるのでしょうか、本当のことを全部教えて下さい」と。そして彼らから与えられた説明に満足し、教えられたとおりに生きてゆく。だが、その人生は浅薄で、しかも空虚なものにすぎない。

 『自己変革の方法』クリシュナムーティ著 十菱珠樹訳 霞ヶ関書房刊より引用


私たちは生まれた瞬間から地域社会の影響を受けます。生まれた国、宗教、育てられた家庭や学校で教えられたこと、これらを鵜呑みにして成長することを、社会は歓迎します。そして、私たちは幾世代にも受け継がれてきた、いつかは大嫌いだった筈の大人が持っていた考え方を自動的に自分の子供に教えることになるのです。

これは無意識に生きることで繰り返される悲劇です。ではどうしたらこの連鎖を止めることができるのでしょうか?

答えは簡単です。理性的に生きるという事です。ただし、これを実行するのはとても難しい事です。なぜなら、私たちは無意識で生きる事に慣れているからです。

車の運転をしている時、考え事をしていて気が付いたら目的地に着いていたという事はありませんか?
家の鍵をかけたかどうか覚えておらず、家に戻った事はありませんか?

人の意識には、発達段階があります。無意識的な状態から、意識的な状態へと成長するのです。そのための方法は、いくつか知られています。

私たちは理性を使い、自分が今何をしているのかを観察する事によって、少しずつ意識的に生きる事ができるようになります。

そうしていつか、自分で作り出した幻想の世界のはるか彼方を見る事ができるようになるのです。

皆様に祝福がありますように。

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