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バレエ界に批評が少なすぎる理由をバレエファンが考えてみた


きっかけ

昨日オペラファンの方が書いた「批評」に関する面白いツイートを見つけた。

私自身ここ1年noteでレビューを書いたり、Twitter(X)上に感想を載せたりしているが、正直ちょっとでも批判めいたことを書こうものなら、それが事実であってもTwitterや掲示板で私自身を批判されることになることに気がついた(安心してください。そんなことで自殺はしません😊)
正直よく分からんうるさい人たちを相手にするのものめんどくさいし、絡まれるのもめんどくさく、いつしか批評は書かずに、酷いと思ったものは完全スルーするようになってしまった。

もちろん個人の好みもあると思うが、バレエ関連のレビューはどんな酷いパフォーマンスに対しても基本的に批判はほとんどなく、ある意味ダンサーには優しい世界だなと思う。だが、そんな感じで誰も批判しないからいつまで経っても現状が変わらず、業界も縮小していくんだなと思う部分もある。そしてダンサー達にとって酷だなと思うのは、そんな狭い世界にどっぷり身を置いたせいで外を知らず、引退後にならないと世間のリアルな冷たさや、自分が本来置かれている状況に気が付かないことである。

「なぜバレエ界は批評が少ないのか?」今回はバレエ大好きな私が好き勝手考えてみようと思う。

「なぜ批評が少ないのか?」①評論家が機能してない

批評については本来なら評論家の仕事だと思うが、おそらく内部のつながりが強い日本バレエ界で、批判なんか書こうものならお仕事をもらえなくなるのではないかと推測。
詳細は不明だが、批判をハッキリ書く人は滅多に見ない印象。

「なぜ批評が少ないのか?」②観客がそれほどダンサーに興味持ってない

批評があまりに少ない理由のもう一つは「観客がダンサーに興味ないから」だと思う。

なぜそう思ったのかと言うと、これは私の実体験に基づく。
私は日本で注目しているダンサーが数名いるのだが、そのうち2人を仮にAさんとBさんとしよう。AさんもBさんも大好きなダンサーで、舞台を見るのを本当に楽しみにしていたのだが、先日その2人にガッカリするパフォーマンスを見せられた。精細を欠き、なんの魅力も感じず、酷い出来だと思った。

AさんとBさんは同じくらい好きだったのだが、意外なことにそのうちの1人であるAさんにについてはガッカリするだけで、それ以上の気持ちは一切湧き上がって来ず、単純にAさんに興味をなくした。ひどかったから批評しようなんて気持ちは全く起きず、何の心の動きもないままAさんのことが本当にどうでも良くなった。あれだけ好きだったのに、全く興味がなくなったのである。おそらく今後もAさんに興味を持つことはないと思うし、舞台に行くことも無いと思う。

だがもう1人のBさんについては違った。Aさんと同じくらい大好きなBさんに精彩を欠いた酷い舞台を見せられたとき、心の底から悲しく感じた。
何か批判すれば周りにまた騒がれるから何も言わない方が良いのは分かっていたけれど、Bさんなら本来であればもっと格の高いパフォーマンスを見せてくれたのでは無いかと思っていたからこそ、黙ってはいられなかった。Bさんの芸術性を心から尊敬しているファンとして物申さずにはいられなかったため、はっきりその思いを書いた。
それだけBさんの舞台を楽しみにしていたのだと思う。直接連絡したわけではないので、私の叫びがBさんに届いたかどうかは知らないが、結論としてその舞台の後半戦ではBさんはこちらの予想を上回る格調高い踊りを披露してくださり、これからもBさんの舞台を見続けたいと決意を新たにした。前半戦で悲惨なパフォーマンスを見せられたけれども、Bさんの踊りは今も大好きで、次の舞台も心待ちにしている。

前置きが長くなったが上記実体験を鑑みても、批評があまりに少ない理由は「観客がダンサーに興味ないから」ということもあると思う。
もしBさんに対する私のようにそのダンサーに本当に興味があったら、何か言わずにはいられないと思う。でもAさんに対しては「ひどいな」とは思ったけど興味すら湧かないし、何かを言おうとすら思わなかった。要するに日本のバレエ界の観客は、Aさんに対する私のように、そこまでダンサーに興味が無いから何も批判をしないのではないか?と思う。

ちなみに下記についてもお金を返して欲しいレベルの悲惨なパフォーマンスだと感じたから、改善を期待して思い切って書いてみたが、こんなたわごとみたいな内容ですら批判された。
私にしてはかなり思い切ったこれを書いた裏にはダンサーへの絶大な興味関心と、期待があったことをぜひ書き添えておきたい。

批評の対象になるということの価値(2/12追記)

Twitter上で批評について盛り上がっていたので、いくつか書いてみたら想像以上に広がってしまい、驚愕しています😅

Twitterでこれ以上批評の話をしたくないのでnoteに書きますが、上のツイートには続きがあり、他にも沢山書きました。批評じゃなくて悪い点取り上げてるだけだろ?と思う方もいるかもしれませんが、悪口にならない範囲で今まで気になっていた部分について色々投稿しました。

ちなみに一連の批評ツイートをしながら頭に浮かんでたのは、ほんの一握りの舞台やダンサーのみでした。舞台は沢山見に行ったけど、95%は印象に残っていませんし、ほぼ覚えていません。三流と感じた演者ににエネルギーを割いてまで批評をしようとは思いませんし、批評の対象になるのは一流と感じた方だけです。
記憶にある、かつ批評したくなるのは一流中の一流だけだなと改めて思います。

もしあなたが批評の対象となっているのであれば、それだけのパフォーマンスを披露できる芸術性を持っていると観客が心から期待しているからであるということです。観客はあなたを批評するエネルギーを注ぐ価値がある一流の演者だと思っており、あなたの舞台が観客の心に深く残ったという証であり、それだけ観客の想いを受け取れる自分は本当に価値あるパフォーマーなんだと自信を持って欲しいです。


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