2021年公開映画・個人的ベスト10

結局9月以降何も更新せず、年末になってしまった。
ので、今年もとりあえず年間の個人的ベスト10を残しておく事にします。
誰が見るわけでもないので、ネタバレとか気にせずメモ的に。

今年はスタートからコロナだったので、全然映画を観に行けてなく、なんかランキングも偏りがあって微妙な感じある。では

10位:サイコ・ゴアマン

ちょっと10位に何を入れるかかなり迷った。フリー・ガイもめちゃくちゃ良かったし、ミラベルも良くできてたし、アメリカン・ユートピアとかでも良かったけど、結果今年超楽しみにしてたし、デザインがいいからグッズもいっぱい買っちゃったしでサイコ・ゴアマン良かったなという事で、10位に。
幼い兄妹が封印されていた宇宙の殺戮モンスターの封印を解いてしまうが、同時に服従させられる宝石を持った事により殺戮モンスターで無茶苦茶やっていく話。
後半は宇宙の警察みたいな宇宙人達との戦いに家族が巻き込まれていくと。
めっちゃチープな映像でめちゃくちゃグロやるって感じがもう最高にトロマ的な感じがあって最高だった。そして何より宇宙人とかのデザインがマジ完璧に近いくらい最高。サイコ・ゴアマンの出で立ちとポスター見ただけでこれは絶対最高だなって感じるくらい素晴らしいデザイン。
ストーリーもはちゃめちゃでバカ丸出しすぎるけれど所々にセンスを感じさせる。さすがだなという気がします。友達を謎に脳みその怪物にしちゃって、その後ずっと脳みそ怪物として生きているところとか普通に笑った。
全然いい話にする気が全くないラストの展開も好感しかない。
映画としてのクオリティは低いかもしれないけどこの愛らしさは大作映画には出せないですね。うん、まぁ10位です。

9位:マトリックス レザレクションズ

9位はマトリックス。もう超ハッピーで最高な続編。とにかくハッピー、これに尽きる。
かつて世界を救ったはずのネオが実はそれは自分が作ったゲームの中の話で実際には退屈な人生を歩んでいるところから始まるけれどやっぱりそこも仮想現実の世界で新キャラ・バックスや二代目モーフィアス(でありスミス)に連れられて再度本当の現実の自由を手に入れるための戦いに身を投じていく話。
いや、もう本当に素晴らしかった。スタートから1作目と全く同じ始まり方しただけで最高なのに、前半の今までのマトリックスをメタ的視点で語って、マトリックス三部作のメッセージや位置付け、その後の色んな解釈とかを自ら問い直すところとか超楽しいし、普通にストーリーだけ追っても今までがゲームの話だったのかそれともやっぱりここがマトリックスなのかっていう構造の複雑さが面白すぎる。
そして後半二代目モーフィアスに赤ピルもらっていつものマトリックスになってからも、本物現実の都市が機械と仲良くなってザイオンよりハッピー空間になってたり、まさかのナイオビさんが出てきたり、これもまさかのメロビンジアンさんがホームレス姿で帰ってきた挙句、未来設定のはずなのに現代のネット社会の文句言ってたりでもう楽しい要素が盛り沢山すぎた。
もうそして何より、何を差し置いてもやっぱり超最高だったのはトリニティですよ。年をとってもめちゃ美人なキャリーアンモスが最高なのは言うまでもないけど、トリニティをめぐる下りはどれも全てがエモーショナルで全部良かった。
ネオさんとトリニティを近づけるとラブパワーで爆発が起きるのも少しバカっぽいけど面白いし、トリニティが生き返ってくれただけじゃなくて、実はネオを信じて戦ってくれたトリニティこそが救世主であったという結末も本当に素晴らしい。
世界は救われたけどネオもトリニティも死んで、なんか悲惨で終わってしまったレボリューションズを上書きして、ネオもトリニティも生き返って、みんな助かってハッピーで爽やかに終わったのが本当に良かった。
最後二人が美しい空に笑顔で飛んでくところで泣きまくった。美しいです!ハッピーに終わらせるセカンドチャンスを与えてくれてありがとうございましたって感じです。

8位:パーム・スプリングス

8位はパーム・スプリングス。4月あたりに見たけど楽しい映画でした。
妹の結婚式の日に目覚めたサラが結婚式で出会った男ナイルズといいムードになるんだけど、突然何者かにナイルズが矢で射抜かれて、どこかへ去ってしまう。ナイルズを追っていったら何故か結婚式当日の朝に戻っていて、既にタイムループの環に入っていたナイルズと共に永遠にその結婚式の日をタイムループするっていう話。
タイムループ物言えば恋はデジャヴとか最近はハッピーデスデイとか素晴らしい作品があり、自分も大好きだけど、今回この映画がその二つと違うのは、タイムループするのが1人じゃない点と既に男がもう何周もタイムループしていてもはや戻ることを諦めてるところからスタートの点。これが面白い。
他の映画が1人で試行錯誤して、どうにか抜け出すための策を考えたりするのが物語になっていくわけだけど、ナイルズさんはもう既にそれを終えた後で諦めの境地でいつまでも続く同じ日をダラダラ生きてくようになってて、何ならもはや別の日(明日)が来るのが怖いっていう風にさえなってるところが設定として素晴らしい。
そしてそこにサラがきて2人でずっと過ごす事になるから他のタイムループ物みたいな孤独感みたいのは全然なくて、途中も2人ですごい楽しそうなのがとても良い。恋愛物としても楽しい。
そして結局タイムループ物なんで、いかにしてこのタイムループに終止符を打つのかっていうのが大事で、そのストーリー展開もすごい秀逸というか普通にめちゃくちゃ上手い。段々と明かされていくサラの状況とかの出し方も本当に上手い。
その慣れきった同じ日を終えるためにはもしかしたら死ぬかもしれないようなリスキーなことをしなきゃいけなくなるんだけど、もはやタイムループに慣れきって抜け出したくないナイルズがサラと一緒になら、ってタイムループを抜ける決断をするところとか現実の自分の人生と重なるところもあり、感動する。
全体的な美しさも良いし、ゆるくてハッピーな雰囲気も最高。とてもいい映画でした。8位です。

7位:プロミシング・ヤング・ウーマン

7位、プロミシング・ヤング・ウーマン。本当に凄まじい映画だった。
夜毎バーで酔いつぶれた女性を狙う男達を鉄槌かますキャシーが、医大生時代の友人と会ったことで段々と歪みだし、鉄槌かます原因にもなった昔親友が酔わされてレイプされた事件の関係者に復讐を下していく話。
これは昨今ハリウッドでの流行って言ってしまうとあまり良くないけど、よく作られてるフェミニスト系映画の正直現時点での最高傑作が出たなって感じ。
もう分かり易すぎるメッセージ性で描く、現代社会の女性を取り巻く問題とそれに対してハッキリとNOを叩きつける最高すぎるキャシー。そして秀逸すぎるストーリー展開。もう本当に全て美しいし、素晴らしい。
血とかは意外と流れなかったけどホラー映画としても素晴らしい。これ特に過去に何かセックス関連で思い当たる節があるような男性からしたらマジで見てられないくらい怖いホラー映画だったのでは。
既に何かしてしまった男からしたらまじで地獄すぎる展開、でもこういう過去に酷いことをしててもそれをヤンチャだったからとかで済まして、平然と結婚とかして普通に生きてる人って結構世の中にいるっていうのが現実で、それをしっかりと成敗してくれるキャシーに共感するとともに、自分も男として何か間違いを犯すことのないよう気をつけなきゃいけないと思わされる。
何にしてもとにかくラストの流れが完璧すぎて美しすぎる。これで終わりなの?って思った途端、これで終わりかと思ったというメッセージとともに最も最悪なタイミングで最悪な瞬間を迎えて終わるのが本当に美しすぎる。このラストシーンのために全てがあり、残酷でありながら爽やかに終わるのが素晴らしかった。
音楽の使い方も秀逸。センス溢れまくり。バイオリンで流れるブリトニースピアーズのToxicがセンスありすぎ。「Don't you know that you're toxic?(わからないの?自分が毒だってこと)」ってブリトニーが歌うと普通に中毒になるくらい愛してるって感じになるけど、プロミシングヤングウーマンで流れるとそれはクソ野郎へのメッセージになるとか本当に秀逸。
ちょっと個人的な好みで主人公には何やかんやで幸せになってほしいというのがあるんだけど、それでもその好みを凌駕するくらいの美しい映画だった。素晴らしい。

6位:ハロウィン KILLS

6位、ハロウィン。これはもう純粋にハロウィンが、マイケル・マイヤーズが大好きだから最高。
前作のハロウィンの本当に直後から始まって、いつも通り死んだと思っていたマイケル・マイヤーズが生きてて再びハドゥンフィールドで大殺戮を始めるって話
って書いててもいつも通りだなぁ。今回のシリーズは過去作へのリスペクト具合がすごくてとにかく楽しい。
外伝的なⅢの三つのお面を出すあたりとかニクいねぇという感じ。今回は途中から始まるから最初っからフルエンジンで殺しまくってるのも素晴らしかった。
で、ただただ過去の焼き増しをしているのではなく、恐怖に駆られた大衆の恐ろしさを描いてるのも現代的なテーマでよかった特に病院で正義が暴走して大パニックになるところとかは大統領選の時のホワイトハウス襲撃の思い起こさせるシーンで非常にタイムリーだなと感じた(それよりも前に作ってたので意図してなかったらしい、すごい)。マイケル・マイヤーズ自身ではなく、それが生み出す恐怖こそが分断と暴力を生むっていうのが非常に良かった。
あとは当然ですがジョンカーペンターの音楽が最高ですよね。エンデイングでいつものハロウィンのテーマを劇場で聞けるの最高だなって思ってたらなんか80年代のハードロックみたいのかかって、本当にその時代のホラー映画感があって、監督いいですね、わかってますねと思った。
とりあえず純粋にスラッシャー映画が大好きなので、当然最高以外の何者でもない。前作がめちゃくちゃに良かったから続編いらないとは思ってたけど、全然良かった。まぁとはいえ前作には敵わないけども。まぁよかった。次作も楽しみ。

5位:最後の決闘裁判

5位、最後の決闘裁判。これもめちゃくちゃ面白かった。リドリースコット監督最高すぎる。
フランスにおいて歴史上、国によって正式に行われた最後の決闘裁判の話なんだけど、決闘裁判に至るまでの原因であるレイプ事件を被害者の夫、加害者の男、そして被害者の妻という3つの視点からそれぞれ語るというまさかの黒澤明監督の羅生門スタイル映画。もうこれが超絶に良くできてて面白い。
全く同じ話を三者の目線でそれぞれの、主に男たちの同じようで微妙に、でも確実に事実と異なって語られる事により、自分を美化する卑しさとか、醜さが見えてくるっていうもうテーマも含めてしっかりとした羅生門オマージュで素晴らしかった。
しかも事実に基づく話で実際には1380年代の話にも関わらず、現代のmetoo運動とか男性社会への批判とかに繋がるようなテーマ。プロミシングヤングウーマンとも同じ男性の独りよがりな思い込みによる性犯罪の問題をしっかり描けていて、かつちゃんと抜群に面白いエンターテイメント作品になってるのはさすがリドリースコット監督という感じ。
段々とわかってくる事件の真実が本当に見事。最初夫の自分視点で語った時は男気のある不器用でいい夫だと思ってたのに、次のレイプ男の視点ではなんかズレてて話の通じない単なる馬鹿にしか見えなくなり、次の妻の視点で見ると女性を繁殖のための道具のようにしか見ていないクソ野郎になるし、レイプ魔はレイプ魔で最初は頭の良くて愛を持った人間かと思いきや、やっぱり妻目線でみると単なる勘違いレイプ野郎でしかないし、妻目線というか真実を見ると正しく強い女性の姿が見えてくるしで、本当にストーリーが見事としか言いようがない。
最後の悲惨な決闘の結末が虚しさしかないのも凄い。妻からしたらどっちが勝っても超バッドエンドか、ぬるりとした多少のバッドエンドかの違いだからね。素晴らしい。
映像も美しいし、言うことなしの素晴らしい作品でした。

4位:マリグナント 狂暴な悪夢

4位はマリグナント。めちゃくちゃに面白いホラー映画だった。
自分の近辺で起きる殺人事件を夜毎に間近で目撃しているような悪夢にうなされる女性が、段々と自分の秘密に迫っていく話。
これはネタバレ厳禁系映画らしいけど、簡単にいうと奇形児物で現代版のめちゃくちゃスタイリッシュなバスケットケースって感じ。特に序盤の殺人事件の流れはバスケットケースとほぼ同じと言ってもいいかもしれない。
後半の段々と真相がわかっていき、警察署での大虐殺が始まる展開が凄まじくて最高。カメラワークと映像のパワーすごすぎる。特に真相のアレがニュッと出てきたところとか予想外すぎる出方でもう超最高。そこまでの伏線とかも素晴らしい。
ラストもみんな死ぬ昨今ありがちな救いなしエンドかと思いきや、そうならなくて本当よかった。ちゃんと殺しちゃいけない人と殺していい人をわかっててさすがジェームスワン。そこが超高評価。
スタイリッシュなカメラワークがマジで美しかった。家を天井から撮って主人公の動きを追うシーンとかまじでどう撮ってるんだとびっくりした。
ジャンプスケアで怖がらせる演出も多かったけど、やってる話が結果すごいバカ映画感溢れてたのでめちゃくちゃ好感持てた。
殺しも気合入っているし、とにかくただただ楽しい映画で素晴らしかった。それでいい。映画は。

3位:ザ・スーサイド・スクワッド ”極”悪党、集結

3位、ザ・スーサイド・スクワッド。もう見る前から超絶最高な事になると思ってたジェームズガン監督のスーサイドスクワッドだけどやっぱり超絶最高な映画だった。
話は前回と大きく変わらず、DCコミックのヴィラン集団が国がらみの犯罪計画をチームを組んで力合わせて阻止するって話。
もう超最高!最高すぎる。ジェームズガンがスーサイドスクワッドやるって話が出てからずっと期待しかなくて、自分内でハードルが上がりすぎた感は若干あったけどそれでもやっぱり超最高だった。
話は前回のスーサイドスクワッドと大きく変わらずなんだけど、でも中身が全然違う。しっかりそれぞれのキャラの個性が深掘りされて、チームが段々とメンバーを信頼していき、協力していく展開が丁寧に描かれてるから最後の戦いにみんなで向かうときの感動が前作とは比べものにならないくらい感動する。素晴らしい。
最後ネズミ使いの子がなぜネズミを使うのかという質問への回答として、「地の底でみんなに嫌われている、でも生きてるから」ってところでこのスーサイドスクワッドていうのがどういうものなのかが提示されるとともに世界中のダメ人間達へのダメでもめっちゃ生きてていいんだよという優しいメッセージに溢れてて号泣した。これだよ、俺が1作目の時に期待していた、俺が見たかったスーサイドスクワッドはこれ!大好きすぎる。
相変わらず曲の使い方はセンスありまくりでピクシーズとか好きな曲も流れて最高だったし、あとはハーレイクインは相変わらず全シーン魅力的すぎる。やはりハーレイクインは単独でやるよりもスーサイドスクワッドでバカ達に囲まれてその中でも飛び抜けてはっちゃけてる方が光る感じがする。
とにかく全部が素晴らしかった。最後のスターロさんも本当にえげつないレベルの怖い凶悪な宇宙モンスターなのにプルプルしててなんか可愛いし、あとはバーのシーンで突然女抱きしめてるロイドカウフマン出てきたところも笑った。悪魔の毒々モンスターとか知らない人には全くわからないカメオ出演だけど最高でした。
あとはとにかく最初のタイトル出るまでのシーンでもう満点。あんなにキャラいっぱい出してどうするんだろうと思ってたら序盤でバンバン死にまくっててしかもしっかりグロくてもう最高!ってなった。まさに自殺部隊。
さすがトロマ映画出身のジェームズガン、ガーディアンズオブギャラクシーでもやりたい事やってそうだったけど全然甘かったんだと思った。いっぱいお金かけた大作のトロマ映画って感じ。
何もかもがわかってる。スーサイドスクワッドで描くべきものがなんなのか完全に把握してるジェームズガンはやはりセンスの塊。ガーディアンズの3も引き続き楽しみすぎる。

2位:ラストナイト・イン・ソーホー

2位はエドガーライトの新作ラストナイトインソーホー。これも非常に美しくて超楽しい映画だった。
60年代に憧れてロンドンのファッションスクールに通うために田舎から出てきた霊感の強い女の子エロイーズが、歌手を目指して60年代にロンドンに来たサンディの夢を見るようになり、段々と過去に起きたサンディの悲劇を追体験していく事になる話。
本当に素晴らしい映画!美しくて楽しくてちゃんと怖いサイコサスペンスホラー映画でジャンルミックス感が素晴らしかった。音楽のセンスがとにかく抜群だし、音楽だけじゃなくてカットとかカメラワークとか全てのタイミングというかリズムが完璧すぎる。オープニングからがっつり心掴まれたし、エンディングに入るタイミングというかリズムがマジで完璧。ストーリーとか関係なしにそこだけでももう最高。
全く下調べなしで行ったからここまでしっかり目のホラー映画とは思わなかった。なんかクラシックなホラー映画感がすごいあったし、証明の原色な感じとかマリオバーヴァとかダリオアルジェントみたいなイタリアンホラーの感じもあってさすが映画オタクのエドガーライト。
幽霊物の王道のような話でありながら60年代の音楽と美術で画面は明るく美しく仕上げ、若い女の子が夢を追って都会に出て現実の苦さを味わう事になる青春物の要素もあるっていう、素晴らしいですね。
特に主演2人がとにかく可愛いし、魅力的。途中のアニヤテイラージョイがオーディションでダウンタウンを歌うシーンとかはあまりにも美しすぎて泣いた。最後の燃える家の中でエロイーズがサンディに死ななくて良いと抱きつくところとかも、過去と未来が一気に繋がるエモーショナルさがあって感動。
過去の幻夢を見るというタイムスリップ要素がうまいこと効きすぎて秀逸。真相であるおばあちゃんの出具合も絶妙すぎてオチが全く予想できなかった。
男幽霊達が実は救いを求めてたあたりはクロユリ団地を思い出しちゃって少し面白くなっちゃったけどそこも全部含めて超楽しい映画だった。
結果こういう映画が大好きなのよね。好みにバッチリ当てはまりすぎたので2位でした。

1位:シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇

結果シンエヴァンゲリオンが1位。やっぱり今年この映画以上に心を動かされる事はなかった。
もう話の説明とかはわけわからんので省くけどももう本当に素晴らしかったというかすごかった。ここまでわかりやすく、庵野さんがしっかりエヴァンゲリオンという作品に対して感謝と終わりを告げる映画になるとは。というか完全なる庵野さんの感情がそのままの話なのに、エンターテイメントとして完璧に完成しきってるのが凄すぎる。
これまでのエヴァンゲリオンの歴史があるからこその表現、その歴史の重みや現代の状況とか全てのものが作品の中で美しく消化されていくのが素晴らしい。そして美しい。
そして心動かされポイントはやはりシンジくんの成長。庵野さんが奥さんができて仕事も満足いくようにできるようになって来て心が落ち着いたのがシンジくんにも反映されて過去の庵野さん(ゲンドウ)VS今の庵野さん(シンジくん)の構図になっていたのは面白かったけど、同時にまだ自分は成長できていなくて、シンジくんに置いていかれたような何とも言えない感情になった。アスカも大人になってて、なんかすごい長い時を一瞬で体感するような、切ないのか感動してるのかわからない不思議な感覚になった。
まぁこの作品は別で詳しく書いたからそこまで書かないけど、とにかく色々な意味で素晴らしかった。1人の男の生き様がしっかりと作品に刻み込まれてて、一つの歴史が美しく終わった感動。
正直この作品は映画の出来とかそういうのとは比べられなくて、別枠って感じだった。完成してよかった。見れてよかった。

==
という感じでした。長かった。誰が読むんだろうこれ、ただの長い感想。
まぁ単なる備忘録でもあるので良いのですが。
正直今年はコロナで基本的には本当に見たいと思ってた映画しか見に行ってないから評価の高かった作品を結構見逃してて、なんかあんまり良いランキングにならなかったなという印象。近くのイオンでやってれば見るんだけど。
特に邦画はほとんど見てないので、よくないなと思いつつ、どうもコロナで気落ちしてるのにそこで現実的な映画を見る気力が出なかった。
来年はもう少し色んなジャンルを見ようと思いつつ、コロナが終息することを祈りつつ。はい。

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