Murano Glass ~ 薩摩切子
2020年10月2日 the Japan times alpha のLife &Culture の特集は、Showing off Murano glassmaking on Venice’s Grand Canal
ベネチア・ムラーノ島で作られる本物のベネチアングラスを特集し、その伝統的な技を引き継ぐガラス職人Matteo Tagliapietraを取り上げている。
https://gambaroetagliapietra.it/en/chi-siamo/maestro/
今日イタリアで人気のある輸出品の一つとして見なされているベネチアン・グラス。ムラーノといえば、グラス。グラスといえばムラーノといわれるイタリア、水の都ベネチアのムラーノ島でベネチアングラスが作られるようになったのは、1291年当時の主権国家がガラス職人たちが度重なる火災を市内中心部で引き起こしているとして、ムラーノ島に移り住むように命じたことに由来する。
Murano glassware has been an one of Italy’s most famous exports.
You can say that “Murano is Glass and Glass is Murano.” The history of Murano glass began in 1291 when all glass makers working in the Old Town were ordered to move to the island of Murano on the lagoon, as they had caused too many fires in the center.
その精巧な手作業は、実に美しく見るものを惹きつける。
This elaborate art of making glass blowing would really entertain you.
こうして見ていると、ふと思い出したのは、鹿児島で見た薩摩切子だ。
切子(きりこ)とは、切子ガラスの略でいろいろな彫刻・切り込みなどをほどこしたガラス器・カットグラスのことである。
鹿児島桜島を正面に眺めることができる仙巌園の横に島津薩摩切子ギャラリーがあり、そこで見た薩摩切子の特に紅ガラスの美しさは今でも忘れない。
https://www.ana-cooljapan.com/destinations/kagoshima/satsumakirikocutglass
世界に通用する鹿児島県の伝統工芸品である。(ちなみに江戸切子は国の伝統工芸品の認定を受けている)
古くはガラスのことを瑠璃(るり)と呼んでいたそうだが、吹きガラスをびぃどろというポルトガル語から取って呼んでいた江戸時代のことである。
島津斉彬の代の幕末、薩摩の地で短期間に優れた技術と美術的価値のある薩摩切子が生まれたのも興味深い。そう言えば、薩摩切子と江戸切子と二つ聞いたことがあるが、どう違うのかも調べて見ると面白い発見があった。
ガラスや薩摩切子と江戸切子の歴史、伝統工芸品としての認定、西洋と日本のガラス作りの違いなど、つながってくるものだ。
ああ、このような器で晩酌したいものだと切に思う。
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