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327 断崖を流れ落ちる壮麗な滝を眺める~和歌山県・那智の滝

今年の旅を振り返り、日本三名瀑と謳われる滝を今年はすべて周っていたことに気がつきました。7月に和歌山県の南紀地方を旅してブログも書いたのですが、那智の滝を訪ねたときのことを書いていませんでした。

こんな素晴らしい滝のことを書かないのはもったいない。
少し季節外れになりましたが、今回はこの夏訪ねた那智勝浦町の旅のお話です。

7月1日。ワイドビュー南紀が引退し、HC85での最初の運行となったこの日、終点・紀伊勝浦駅で一番列車を待ちました。この列車に乗って名古屋からやって来たせがれとここで待ち合わせして那智の滝へ向かいます。

駅近くの商店街にある「二代目」さん。

…とその前に腹ごしらえ。紀伊勝浦といえば名物はめはり寿司。

白米を高菜の葉の浅漬けでくるんだ「めはり寿司」。一つが大きいので食べるときに目を大きく見開かないといけないためこの名がついたと言われています。この町はマグロ漁業の街でもあり、マグロの刺身もまたうれしい一品。南紀の味をしっかりと味わうことができました。串カツのソースも出されましたがもちろん「二度漬け禁止」でした。

食事をすませると紀伊勝浦駅から車で紀伊山地に向かっていきます。約10キロ、20分ほどで到着です。滝に向かう石段の前では飛瀧(ひろう)神社の大鳥居が出迎えてくれます。

那智の滝は飛瀧神社の中にあります。隣接する熊野那智大社の別宮の扱いで那智の滝自体がご神体となっており本殿などもありません。

石段を下りていよいよ那智の滝とご対面。那智の滝の魅力は何といっても高所から一挙に落ちていくダイナミックさなんですが、この日は雨が降っていたこともあり水の量は多めでそのダイナミックさが増幅されています。那智の滝の落差は133メートル。一段の滝としては択捉島にある滝に次いで日本で二番目に落差のある滝です。

水しぶきを浴びると延命の恵を授かれるといいます。いっぱい水しぶきとマイナスイオンを浴びましょう。

滝見物したあとは本山である熊野那智大社に向かいます。那智の滝もそうですが、2005年に登録された世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録遺産の一つです。

この時期は紫陽花の美しい季節。この神社でも紫陽花の花手水が神社を彩っていました。

熊野のシンボル「八咫烏(やたがらす)」。神武天皇を熊野から橿原へ導いたと言われる烏で、熊野においてはスサノオノミコトに仕える遣いとされています。でもそれよりもなによりも、サッカー日本代表のシンボルとして名高いですよね。サッカーボールをうまく操りゴールに導けるようにという願いが込められており、蹴鞠の達人が奉納したという伝承も八咫烏がサッカーのシンボルとなるきっかけになったそうです。Jリーグが発足するよりもずっと古い昭和初期からシンボルとして使われているそうですよ。

熊野三山には朱塗りの建物が多いですね。ともに旅の多いせがれとともに安全を祈願します。

さて、本宮は滝から少し離れた一段高い場所に造られており、ここからももちろん滝を望むことができます。ここからは青岸渡寺の三重塔と隣り合うように見える那智の滝の絶景を望むことができるのです。

朱塗りの三重塔の横で一直線に流れ落ちる荘厳な姿を見せる那智の滝。見事な光景です。

三重塔のある青岸渡寺から滝を眺めます。那智観光随一のフォトスポットです。戦国時代に一度焼け落ちたという三重塔。再建されたのは1972年です。300円の入場料を支払い塔に登れば滝とは反対側に太平洋を望むことができます。

世界遺産に登録された由緒正しい神社と日本三名瀑と謳われる日本屈指の落差を誇る滝。美しさに心奪われ、マイナスイオンも浴びることができるという以上に心も現れる思いでした。世界に誇ることができるいかにも日本らしい絶景だと思います。これからは紅葉の美しい季節。この秋はぜひ南紀に足を運んでみてください。

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