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84 嵯峨野の古寺で緑の世界に浸る

昨年の今頃、せがれが京都の大学に通い始めて初めて彼の家を訪ねました。

彼の家は京都西部、嵯峨に程近い場所。せっかく時間もあったのでこの時期に一番訪ねたい嵯峨野の寺を訪ねました。

悲恋の尼寺、祇王寺

それが祇王寺。嵯峨野にあってこの時期地面を覆う苔と青紅葉で全ての景色が緑に染まることで有名なお寺。嵐山で有名な竹林の小道から20分ほどで到着します。

拝観料は300円。入り口の屋根まで苔むしていて、これから目の前に現れる緑の世界に期待も昂ります。

祇王寺は悲恋の尼寺といわれます。平家物語に登場する祇王。平清盛の寵愛を受けていましたがその後家を追われ、母らとともにこの寺に入寺したと言われています。

祇王寺には草庵や仏間には祇王像なども安置されていますが、今回は美しい緑の世界にスポットを当てて写真を紹介したいと思います。

それではー

…ふう。いとをかし(使い方、合ってる?)

思わず見入ってしまいます。
慌ただしく毎日が過ぎていきますが、ときには立ち止まってゆっくりと苔と青紅葉の緑の世界に飽きるほど浸かっていたい。
そんな時間ってとてもかけがえのないものだと改めて実感します。

緑の景色に映える紫陽花入りの手水。この時期しか見られない趣深い日本の光景ですね。

小倉山で青紅葉の世界に浸る

祇王寺を出て嵐山方面に10分ほど歩くと常寂光寺に着きます。

このお寺は嵯峨・嵐山きっての紅葉が有名なお寺。秋の紅葉シーズンになると多くの観光客で賑わいます。初夏のこの時期はその紅葉が青々とした葉を茂らせ秋とは違った美しい情景を作り出してくれるのです。

山門を抜けると現れる青紅葉に包まれているかのような仁王門。ここを潜ると本堂に向けてまっすぐに階段が伸びていきます。

階段脇には苔の絨毯がひろがり、見上げれば青紅葉が空を覆うように葉を広げています。

妙見堂あたりから望む京都の町。常寂光寺は17世紀に日蓮宗大本山本圀寺第16世日禎によって小倉山の中腹の斜面に開かれました。階段を登ってくるだけあってここから望む嵯峨野の町は絶景です。京の都の反対側、左京側の山々まで望むことができます。


高低差のある寺院を巡れば至る所で青紅葉が出迎えてくれ、青々とした葉を広げ一面の緑が心を和ませてくれます。出口近くの斜面は苔に覆われており、平面的な世界だった祇王寺の庭園の壮観さとはまた違った緑の世界を生み出してくれています。

お出口では常寂光寺の主「黒べえ」がお出迎え。このお寺の看板猫。猫だけに気まぐれでいつも会えるわけではありませんが、気が向けば遊んでくれます。

緑一色の嵯峨野の世界。嵐山の竹林を抜ければすぐにたどり着くことができます。みなさんも是非緑に浸ってマイナスイオンを体でいっぱい受け取ってみてください。


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