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人間の反応速度とシュート距離と球速

人間の反応速度は最短で0.1秒前後と言われています。陸上100mのスタートでは、ピストル音から0.1秒以内は音を聞かずに勘でスタートしたとみなされ、フライングになります。これは、研ぎ澄まされたトレーニングをした限界値であり、一般的なアスリートの反応速度は0.2秒~0.25秒、普通の人で0.35秒~0.4秒です。

また、サッカーのPKはボールが蹴られてゴールに到達する時間がおよそ0.5秒で、仮に0.25秒で反応した場合、そこから地面を蹴ってゴール端までジャンプするので、手がゴールの端に届くまでの時間を加算すると、0.5秒以上かかりシュートを防ぐことができません。この理屈がわかっているのでサッカーのPKはシューターが蹴る前にキーパーは勘で横に飛びます。

それでは、カヌーポロのシュートを考えてみると、カヌーポロの通常シュートは勘でキーパーが動くよりはシュートされたボールを見て反応します。仮に0.25秒で反応し0.1秒で意図する場所までパドルを動かすことができたとすると、0.35秒がボールを見てシュートを防ぐ限界です。言い方を変えるとシュートをして0.35秒以内にゴールに到達すれば、キーパーは勘以外で防ぐことができないと言えます。

では、これを具体的に計算したいと思います。まず、ゴールは水面から3.5m~2mの高さにあります。また、ボールが放たれる位置は水面から0.8mあたりのため3mの高さにシュートを決めたとしたとすると、ボールが放たれる位置から2.2m上に投げることになります。あとはゴールからの距離が決まれが、直角三角形の斜辺の長さで、シュートしたときの距離が算出できます。なお、あくまで考え方の説明ですので、初速からの減速やゴールとキーパーのパドル位置などの条件設定は全て除いて計算します。


4mの距離では時速50kmで投げればキーパーは反応できません
5mの場合は時速57km以上の球速が必要です
6mでは時速66km以上のスピードが必要です

ということで、時速50kmで投げられるようになることで、4mの位置からのシュートを撃つことができればキーパーが反応できず得点の確立が上がります。
球速の測定には専用の機器が必要なので、時速50kmの練習は遠投で19m~20m投げられると達成できると球速と遠投の相関データから導けますので、20mの遠投が確実にできるように練習したいと思います。

最後に、キーパーに反応されるからといって6mからシュートを撃つなということではありません。キーパーの反応とゴールの阻止は別の話であり、またシュートを放つことでディフェンスの穴を作ったり、コーナースローに持ち込んだりできますので、遠くからでもチャンスがあればシュートを撃つ気持ちは忘れず持ち続けてもらいたいと思っています。
言いたいことは球速アップが得点確立を高めるので、その練習を行っていくということです。

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