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DIE WITH ZERO

こんにちは、自分の部屋にエアコンが無いので毛布にくるまって在宅勤務してるdomoです。

今日はブックレビューを書きます。

サマリー

書名:DIE WITH ZERO(2020)
著者:ビル・パーキンス
要約:この本のテーマはいかに人生を豊かにするかということである。
著者いわく、人生は経験の合計である。それは人が人生を終えるとき、その人生が充実したものであったのかどうかを測る物差しになる。
にも関わらず、多くの人がお金を貯めるため、やりたくて、かつ出来る経験をせずに年を取ってしまう。年をとっても同じ経験が出来ればいいのだが、その性質によって年を取ってからでは出来ないこと、価値の下がってしまうことが多くある。
そこで著者が世の中の(特に若い)読者に対して伝えたいメッセージが「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)」である。

個人的評価:
★★★★★

著者紹介

ビル・パーキンスさんはウォールストリートでトレーダーとして経験を積み、現在はヘッジファンドのマネージャーをされています。
本書は著者にとって最初の著書となります。

著者は患者の長生きをサポートするクリニックで医師に「死ぬまでに、金をすべて使い切りたいと思っている」ということを伝え、お金に対する不安を解消できるようなアプリを開発している話をすると、医師は「それは素晴らしい考えだ!(中略)本にした方がいい。今すぐ執筆を始めるべきだ。」と熱弁を振るわれたことが本書を手掛けるきっかけだったと書かれています。

所感(感想)

「アリとキリギリス」のアリは、冬の食料を蓄えるため、夏の間勤勉に働き続けました。一方キリギリスは夏の間、自由に遊んですごしました。
その結果、アリは無事、冬を乗り越えることが出来ましたが、キリギリスは飢え死にしてしまいます。
この物語は人々に働くことの大切さを説いています。
しかし筆者はここに1つの疑問を投げかけます。

「アリはいつ遊ぶことが出来るのだろうか?」

昨今、日本では少子高齢化に伴う年金問題が取りざたされ、老後に対する不安から以前にも増して「節約」や「資産運用」の大切さを説く書籍やYoutubeなんかも増えたような印象です。

この本の内容はそれとは180度逆ではありませんが、人生を豊かにするための90度ズレた新しいアプローチだと感じました。

著者が「DIE WITH ZERO」の基礎となる考えを得たのは彼がまだウォール街で働き始めて給料も多くなかったころ、節約して多くの貯金をしていることを上司に伝えたときに言われた言葉が大きく影響しています。

「お前はバカか?はした金を貯めやがって」

言葉は厳しいですが、著者の給料が今後多くなっていくことが分かっているのに、今しかできないことを我慢してまでお金を貯めることに何の意味があるのか、というメッセージです。


この言葉はFIREのために出来る限りお金を貯めていた私の心にも刺さりました。各々の心の奥にある「いつかやりたいこと」には賞味期限も消費期限もあるため、いつかが来たときにはもう期限切れかも知れません。

人生を豊かにすることはお金を貯めることではないという、当たり前のことを気づかせてくれた一冊です。

今後も定期的に読み返したい一冊となりました。

読んでいただきありがとうございました。また書きますので興味ある方は「フォロー」よろしくお願いします。ではまた。


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