最強寒波の影響で10時間半高速道路の立ち往生を体験してみた〜完全版〜
どうも主に姫路にいるhideです。
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それでは本編へGO
あらすじ
僕は友達のやってる引越しの仕事の手伝いをしていて、その場所はほぼ日本全国。
呼ばれて暇だったらホイホイついていって、移動時間片道1時間から10時間
稼働時間30分から3時間
というアバウトな仕事をしてる。
報酬は僕のかかった合流までの交通費と
飲み代以外のご飯代+1万円
これを美味しいと捉えるかどうかは人によるだろうけど、僕は赤字ではなくて、誰かの役にノリや気分で、ゴリゴリの仕事感なくやれるなら楽しいし嬉しいし最高だ。
今回の舞台は茨城県水戸市にて2回。
友達の都合もあり、合流は新宿。
交通費をしこたま使うわけにもいかず夜行バスでGO!
夜行バスで10時間、合流してから3時間ほどかけて、茨城県水戸市へ、そこでの仕事を終え、飲みや泊まりを経て、、25日の昼の12時に仕事の事務所がある京都を経由して、大阪方面へ帰るため出発した。
単純に帰るだけでも10時間オーバーの長旅。
水戸市現在での天候は晴れ間が広がってはいるものの、今日、明日から大寒波がやってくるって話だ。
念入りにルートを調べながらトラックを走らせる、、この時の僕は次の日の昼間の大阪の予定の事などを考えていた。
大阪には夜中につくだろうからネカフェにでも泊まるか、、。
ところが大阪にその日辿り着く事はなかった。
帰路中に猛吹雪に遭遇、道は次々と通行止め、唯一残された高速道路も途中から進まなくなってしまったのだ。
こちらはその高速道路で10時間半立ち往生したおおまかな記録である。短いのであらすじを把握してもらいたい。
↓
さて、さらに今回はその出来事を細かく振り返ってみる。かなり長くなりそうだし、結果として現在、この災害で死者も出てしまっているのでこう語るのは不謹慎な事も承知ではあるがおもしろくもある出来事なので良かったら読んでみて欲しい。
時に空は2人を試してる〜不穏の始まり〜
とにかく長い長い帰路。
僕たちは道中、ろくでもない話に花を咲かせる事もあるのだけど、運転手のうるさい男はともかく僕はずっとずっと喋るのも疲れる。
どうせ僕たち2人が盛り上がる話ときたら、誰かの悪口やら世間への冷笑で、、そんなオワコンまっしぐらなトークを何時間もやってられない(笑)
僕は断りもなく堂々と寝たり、音楽を聴いたり、頭をあまり使わない簡単な作業をしたり(しっかり使う事はやらない)、うるさいおっさんはおっさんでイヤホンで動画を見聞きしたりもして自由にしてる。
今日はトップクラスに長い帰路という事もあり旅のお供にお互い知ってる曲の多いGLAYをチョイスしてドライビング♪
「時に愛は2人を試してる」ときたもんだ。
ちなみにうるさいオジサンは知ってる曲を大声で歌い出すのですこぶる迷惑である。
僕はそれをノーリアクションでスルーして原曲の方を聴く。
茨城県から東京を通り、関東事務所のある神奈川、静岡、、と調子の悪い歌声とは裏腹に調子良く進んでいく。
しかし名古屋あたりからどうにも文字通り雲行きが怪しくなってきた。
今回10年に一度の大寒波というが、問題の雪の前に風がエゲつない!!ちょっとした台風並みの突風が時折吹き付ける。
その突風ときたらトラックがグラグラとはっきり煽られるほど。イメージとしてはカペラマンのサイドワインダー、ザガロのダブルイールのような揺れ、、わからない?
本田圭佑のブレ球みたいな、、
(マジでこんな感じで車体が煽られる!アトラクションみたい!アトラクション嫌いやし!!生きた心地が既にしない!)
今回の直接的な被害とは別に道中、トラックの横転事故なども見かけました。
この段階で一歩間違えると大事故の可能性を少し通常よりも孕みながらの道中だったのです。
浜松のサービスエリアでトイレ休憩をした時、すでに人が歩くのも困難なとんでもない強風。
時を同じくして日も落ち、雪が降り始め視界も悪くなっていきました。
雪は瞬く間に吹雪となり、強風と掛け算され猛吹雪となり僕たちに襲い掛かります。
気づけば状況は笑えなくなるほどになり、笑うしかないような状況、ここにくるまで異変を感じてから1時間もたっていません。
視界はホワイトアウト、時折の強風に車体は煽られ、前を走る車のテールランプが目印。
運転慣れしてるうるさいオッさんでなければこの時点で既にどうなっていたことやら、、
速度は100から80、、50、、30、、と落ちていき、これは到着はかなり遅くなるなぁとまだ帰れるつもりでいました。
次々と色んな道の通行止め情報が増えていき、下道に降りるか、諦めて途中の宿を探すか、、など様々な選択肢を迫られます。
僕たちは行けるところまで行こう!と高速を突き進む。これが間違いだったのかどうかは人によるところ。
ですが最終的には超渋滞に阻まれ車はいよいよストップしてしまいました。
外は猛吹雪。
どうなる!?
遮断〜トンネルの中〜
最初はトンネルの前で止まってしまってましたが、ごくたまに少しだけ前に進む時があり、その流れで僕たちはトンネルの真ん中あたりまで進むことができました。
結果的に強風や積雪と寒さから解放されたのは大きいと言えます。
引き換えには前も後ろも同じ景色による、精神的情報の遮断と、気をつけたいのはトンネル内長時間渋滞で過去にケースのある被害"一酸化炭素中毒"でした。
ちょうどトンネルの中だった事もあり、窓を少しだけなら開けっぱなしでも寒さはそれほどでもないので窓は閉め切らない。
21時過ぎに移動が止まってしまいまして、それでもたかが渋滞だろうと思っていたのですが、まさかの日を跨ぐという事態。
Twitterには「10分ほど微動だにしないけどどうなってんの!?」というツイートが、、
それに対して「こちとら3時間じゃいwwwww」
なんてネタにする余裕がまだあった。
まさか、この10分のケタ単位が変わるなんて、このツイート主も絶対に想像できなかっただろう。
日が越えるってネタやなぁ、、とストーリーをあげた。
この時は、すぐにでもいつか動き出すもんだろうと、今か今かと待ち構えてスタンバイしていた。
しかし、4時間、5時間と経過していく。
あー、、これは朝までかかっちゃうやつなのか、、深夜帯は復旧作業のようなものができてないのか?(実際は夜通し誰か彼かが常に稼働している!)
ストーリーではネタとして1時間毎にあげつづけるも蓄積する疲労と睡魔に現場での口数は減っていく。
朝までかかるなと思った僕は、運転手のうるさくなくなったおじさんを寝かせようと思う。
「もし動き出したら起こすので寝ちゃってください」
僕は免許がなく運転できないので(免許があっても嫌だw)どう足掻いても帰れるかどうかはこのオジサンにかかっている。
まだまだ目的地には遠く、動き出したところで天候や道路状況が回復しきるわけではない。なるべくコンディションは回復させておかねばならない。
仮眠してもらい完全に1人の状態になる。
潤沢にスマホバッテリーを持ってきてたおかげでスマホの利用量には猶予がある。
これも良かった。
長時間立ち往生の問題の一つがあらゆるエネルギー切れ。一番今回深刻なのはガソリンだが、これは予め長距離帰路なのもあり満タン対応していたので心配なかった。
スマホで情報収集と気分転換の音楽鑑賞を交互に行う。
僕はスマホでやる仕事が多いので仕事もできるのだがとてもじゃないけど仕事をやるテンションではない。
少ない情報とともに、今回の事についての色んな人の見解も飛び交う。
色々見て色々と考え込む。
自己責任、会社が悪い、社会が悪い、仕組みが悪い、、「誰が悪い?何が悪い?」を探す人々。
僕の見解はほとんどのあらゆる事で決まっている。「全てが少しずつ悪い」
だから悪者を探すなら全員だ。
なのでどこかだけ何かだけを責める事はナンセンスの極み。
そんな事より当事者の考えないといけないのは目の前のことだ。今の僕は当事者なのだ。
復帰作業要員に情報伝達要員と激励要員
やはり情報が得られなさすぎる。
今回体験して思った根源的なストレスは情報だ。
何時間も何が起きてるかもわからず待機させられる事がストレスなのだ。
なので馬鹿馬鹿しいかもしれないが作業員の他に広報要員と激励要員のような人を人手に割くことが全体的な成果の向上に繋がると僕は思う。(めちゃくちゃ反対されるだろうけど)
具体的には移せる範囲だけでも作業風景を動画配信する。
それを見てるだけでも情報の共有のみならず現場への感謝がお互いの力になる。
別問題の電車閉じ込め問題に関しても同じ要員が考えられる。貴重な人手の1人を動画撮影になんて割けるか!という気持ち的な問題とどこまで配信して良いのか?の判断の難しさはあるだろうけど、相当な効果はあるはず。
後は現地の人達を励ましてまわる人。
一層馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないが、人は人の暖かさに助けられるものだ。
「大丈夫ですよ!」と水でもなんでも、手ぶらでも言ってもらえれば気持ちが楽になる。
そこでこちらから欲しいものや困ってるものを伝えることができる。
それは直接その激励要員が叶えるのではない。むしろ激励要員を要望を叶える人にすると要望がパンクする。大事なのは状況を知る事。まずはそれで良い。
具体的に言うと🅰️の人がティッシュを欲してたとする。後方の🅱️の人がティッシュを持ってたら「前方の人がティッシュを必要としてまして、こちらお譲りすることは可能ですか?」と聞ける。
現場でコミュニティのようなものを作ることができるのだ。
自然発生的に、飲料食料を分け与えてる素晴らしい光景も見かけたが、なかなか難しい人もいる。
日本人は行動しない。なんて言われるが行動はしたいのだ。その一歩が遠いだけ。
きっかけがあればどこの国よりも他者を気遣い慮る事のできる国民性がある。
僕たちの時は簡易トイレの配布などはなかったけど既に皆んなトイレにも困ってたはず。
そんなのも誰か持ち合わせてるかもしれない。
この先に歩けばサービスエリアがありますよ!などの情報も翌日は共有されてたが僕たちの日にはなかった。
まぁ、そんな事を考えたりもしたな。
と、おもいきゃ、今見たら動画アップされてるね!グッジョブ!!これが問題発生後に早くからできたら最高!!
多方面は見習って欲しい!
燃える車〜悪化する現場環境、精神環境〜
もしやこんな事がそこかしこで起きていて、そこには当然対応せねばならない。
であるならばただただ移動できないという状況のこちらは後回しにされても仕方ないのでは?と思うようになる。
実際はそんな事はない!ないんだけど変わらない状況がそう思わせる。
"放置されてるんじゃないのか?"と。
動けなくなった車のレスキューなどは溜まってそうだし、その対応も一度に多くはできない。
何も改善の様子が見えないまま時間だけが過ぎていく、、
不可思議な超感覚
ここで僕は日常とはまるで違う不可思議な感覚を体験した。
それは"眠たくない"事と"時間を感じない"事
眠たくない。はわかる。
緊張状態による覚醒だろう。
時間がとにかく不思議で、1時間ごとにストーリーわあげる、その隙間の時間をほとんど感じないのだ。
ただただネットを見て、音楽を聴く。
その1時間、本来ならば長く感じそうなものだが、一瞬で時間が経過していく感覚に陥っていた。
だから肉体の疲労はあれど精神的体感はそれほどまでに時間が経っていると感じてないのだ。時間が跳んでるような気にもなる。
寝てたんじゃないのか?説もあるけど、だとするともしかしたら二倍速みたいな、大袈裟に言うと2秒のうち1秒の意識をとばす事で連続体感速度が倍になる、、みたいな。
そんなわけのわからない事が起きてたのかもしれない。
とにかく余計な体力を使わないように、ただただ存在する事に意識を傾けていた。
意識をなくさぬように、意識を使い過ぎないように、、その効果がこの現象なのかも、、
瞑想とかこんな感じなのかな(^^)
仲間意識と他人事、NEXCOという組織の奮闘
こうなってくると、同じ境遇で戦ってる人達は仲間のように思えてくる。
そして、そうでなければ所詮は他人事だよなとも思った。
これは決して責めてるわけでもないし、僕だって逆の立場ならそうなるからだ。
こちとらこの環境なのに、雪ではしゃいでる投稿とか見ると一瞬は「ふざけんなw」と思ってしまう。一瞬だけね(笑)
でもそれを僕たちは例年雪国に対してやってるんだから。
でもそれでいい。
そこまで人は人を気遣わなくて良いし、逆に一瞬ぐらいムカついても良い。
遠方の友達が「大変やけど頑張って!ごめんやけど寝るね!」とか、少しだけ気にかけてくれるだけで十分すぎる。
仲間意識も大切だし、他人事という意識も実は大切。
全方位全ての物事を全力で!!なんて壊れてしまう。
NEXCOという組織
僕は世の中に疎いので今回初めてNEXCOという組織を知った。
NEXCOとは一言で言えば高速道路のJRみたいなもので
東日本 中日本 西日本 と3種類あって、それぞれ担当の高速道路の管理管轄を行なっている。
もちろん今回良くなかった事もあると思う。
そんな事は今言っても仕方ないし、次に活かせば良い。むしろ大奮闘していただいて感謝が絶えない。
前述した動画配信対応も素晴らしいし、なんと渋滞が一度解消した翌朝、次のサービスエリアで「お疲れ様でした!」と飲料とお菓子を配布していた。
まさに情報伝達と激励にもベクトルが向いてる。めちゃくちゃ優秀な組織だなと思った。
やってあげたいもんな。
限界突破の10時間!真面目(ガチ)になりたくないのだけれど、、
僕の中で10時間の経過と朝を迎えても状況が変わらず情報が増えない事でスイッチを入れた。
まぁええやん(^^)
なるようになる(^^)
がモットーだけど自分だけがヘラヘラしてる分では深刻さが伝わらない。
たいしたことないのかなと思われてしまう。
だから強めのツイートをしてストーリーにも拡散した。
「さて!色々とヤベェですよ!」と。
僕は誤解を恐れずに言えば真面目に生きないようにしてる。一生懸命にならないようにしてる。必死にならないようにしてる。
その心は冷めてるからとかじゃない。
(あ、いや、、冷めてもいるかw)
熱くなってる自分の性格が嫌いだからだ。
解決や改善や向上に重きを置く事で自分の事が嫌いになるのが嫌なのだ。
ヘラヘラダラダラして無心な自分でいたい。
ところが時と場合によってはそれが許されない時がある、、かもしれない。(避けてるけど)
今以上に状況が長引けばちょっと真面目になっちゃおうかな(^^)
って思ったところ。
真面目になって何ができるかと言えば、率先して周りの人と連携をとったり、関係者から情報を集めたり、、翌日以降解消された情報不足が初日は深刻だったのよ、、
真面目にかつニコニコできりゃいいんだけども、普段からニコニコはしてねぇもんで、ちょーっとピリピリする可能性もあるんよね。
でも、そう思った矢先に僕たちは立ち往生からは脱出できた!!
トンネル内にいたので、脱出後見た快晴にはなかなか感動したな。
そして脱出した先も限界を感じて路肩で休憩する人、油断して足場を取られて救助待ちの人などがたくさんで、復旧の難しさ大変さを知る。
この時の復旧で脱出しきれなかった後続が今もなお立ち往生している。
長い人だと20時間近くになるのではないだろうか、、
被災地のような環境の疑似体験
未だ続く 解除見込みののびる現場、、
自分達は脱出できたけれど、もはやあの場を経験する人は戦友のような感覚がある。
今はどうなってる?と何時間かおきに調べてしまうんよね。
その度に"新名神"という高速道路の単語をつけてツイートしてる。
情報を求めて検索した人が少しでも気楽になるように。
26日朝に解除見込みが夕方に伸びたみたいだけど、絶対に大丈夫👌
もう悪化はない。回復するのみ!
まったく的外れだと思う人もいるかもしれないし、こんな事と一緒にするな!と思う人もいるかもしれない。
でも先の見えない、わからない状況、届かない情報は被災地のソレを想像させてくれた。
当然被災地はこの比ではない。
こんな状況が、、何日も、何週間も続くのか?さらに二次災害やあってはならない人的被害も起きてしまうのか?
(僕は何気に車の鍵も閉めてた。
おかしなやつがあらわれない保証もないから。人は適度に信じ、適度に疑う。)
ちょっとそれは筆舌しがたいものがあるな、、。
でもそんな状況にも適応するのが人間。
「人の知恵はそんなものだって乗り越えられる」ってアムロも言ってた。そう思いたい。
とにかく無事終わった身からすると、気の抜けたポジショントークに聞こえてしまうかもしれないし、未だ渦中の人、亡くなった人もいる、、。
でも正直な話、とても良い体験となった。
無事でいさせてくれてありがとう。
あ、そうそう、ここまでとてつもない長文を読んで疲れてるだろうから全くもって読まなくてもいいし、めちゃくちゃ良い事書いてあってなんだか腹も立つからやっぱり読まなくても良いけど、今回パートナーがこの男でなければもっと大変な事になってたであろう谷口良平の記事を貼り付けておきます。
そして同じ災害に別の場所で遭遇してしまい、別の過酷な体験を経て、それをネガティブで終わらせず素晴らしいアウトプットをされてるこちらの友人の記事も(こちらは友人限定公開なので見れる人は限られてます)
改めて、今、ここに有ること、在ることに感謝し生きていきたいと思いました。
生きている事は当たり前ではない。
一歩違えれば命を落としていたし、それは今回の大寒波のみならず選択の正否に関わらず日々同じ事なのだから。
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