稲妻や闇に潜みし雲あらわ

イナズマヤ・ヤミニヒソミシ・クモアラワ

稲妻が走った時、光に写し出された雲を見て、「闇夜にも雲があったのだなぁ」と詠んだ句です。その雲は、悪巧みを見つかってしまった子供のようでした。

雲間より稲妻の尾の現れぬ 高濱虚子

虚子さんには、稲妻より先に雲が見えていたのですね。夕方だったのかしら。

「稲妻」「稲光」は三秋の季語です。