夏合宿 #2 (シナリオ)
#1の続きです 。#1:https://note.mu/candycandy/n/n5974842fdf95
合宿初日の夜、Gスタにて。ナッチはキーボード、ヤヤはシンセ、ヒカリはボーカル、アキはアンプに跨って缶ビール片手に酔っぱらっている。
アキ「なーんかさぁ、レベッカというよりシュガーだね。」
ナッチ「♪からかわないでよ~♪ のシュガー?」
アキ「キャハハ、そうそう」
ヤヤ「女子だけでバンド始めるとこうなっちゃうのかぁ」
アキ「気づけば全員キーボードみたいな?ありがちー。ギャハハハハ」
ヒカリ「笑ってばっかいないで、アキもスネアとハイハットくらい叩いてよ」
アキ「ヤッダー。私はミュージシャンじゃなくて辛口コメンテーターなの。あ、やっぱ鬼プロデューサーにしよっかな」
ナッチ「ただの酒飲みにしか見えないよ」
ヒカリ「こうなったらシュガーのコピーでもしようか?」
ヤヤ「ダメ。レベッカでいこう。ヒカリちゃん、ノッコの物まね上手だし」
ヒカリ「だけど今のまんまじゃ…」
二重扉が開き、天海が顔を覗かせる。
天海「よっ。どう、調子は」
ヒカリ、ナッチ、ヤヤ「キャー、天海先輩 !?」
アキはゴクリとビールを飲み込む。
ヒカリ「ご覧の通り、リズム隊がいなくてピンチですよ。みんなクラッシックピアノ出身だから、自分勝手にアッチェレしたりリットしたり」
天海「ふむふむ。んなことだろうと思ったよ。おーい、手伝ってやろうぜ」
天海は、廊下にたむろしている自分のバンドのメンツに声をかける。
江川「マジかよ、かったるい」
島谷「ふふーん、礼は体で払ってくれるんだろうなぁ」
ヒカリ「え…」
島谷「プッ。ビビってんの。面白れぇ」
ナッチがヤヤの後ろに隠れる。
天海「島谷、お手柔らかに。この子達、こないだまで高校生だったんだから。で、今何やってんの?」
ヒカリ「レベッカのボトムラインです」
天海「どんなんだっけ?」
ヒカリ「♪た~りらり・りらりら~♪ これじゃわかりませんよね。楽譜ありますよ。どうぞ」
天海「おお。これか。なんとなく知ってる」
江川「俺、知らねぇ」
島谷「俺も。邦楽なんて聴くかよ」
天海「まぁ、江川は適当に2拍目と4泊目にタム打って、島谷も適当にカッティングで」
天海と江川と島谷がスタンバイする。アキはアンプから離れて丸椅子に座る。
天海「君は?」
アキ「マネージャー」
天海「? あぁ、そうですか。じゃ、いかせていただきます」
江川、カウント三つ。島谷、入る。天海他、入る。一気にバンドらしくなる。
ヒカリ「ありがとうございます。やっと踊れました!」
島谷「本番はもっとエロくていいよ」
ナッチ「本番って?」
天海「あさっての夜、Lスタで発表会あるだろ」
ヒカリ「もしかして本番もヘルプしてもらえるんですか?」
島谷「ふふーん。礼は体で払ってもらうからな」
ヒカリ「え…」
一同「Ha Ha Ha Ha Ha」
(続く)
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#1では ★を沢山いただき、ありがとうございました。シナリオ処女作、続きを書いてみます。もしも気に入っていただけたら、マガジンのフォローをお願いします<(_ _)>♥