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沖縄の怖い話「木の上の女」

夏が近づくと、怖い話や怪談が聞きたくなる時ありますよね。
私は沖縄出身で、沖縄にも怖い話はたくさんありました。
その中でも、今回は私のおじさんが体験した実話をお話しします。創作ではありませんのでよろしくお願いします。


おじさんがまだ若かった頃のことです。宜野湾市にある森○公園という場所へ、男女6名で肝試しに行くことになりました。車2台に分乗し、公園へ向かいました。

この公園は心霊スポットとしても有名で、私の母が保育士として働いていた時も、園児が誰もいないところに手を振って「誰がいるの?」と聞くと、「おじさんが見てるよー」と答えたことがありました。

そんな心霊スポットの公園ですが、おじさんたちが肝試しに行ったときは特に霊現象は起きませんでした。
「期待はずれだね」と友人たちと話していましたが、帰る前におじさんはトイレに行きたくなり、男の友人Aを連れて近くの茂みで用を足すことにしました。

用を足しながらしばらく談笑していましたが、突然Aが口を閉ざしました。おじさんがどうしたのか尋ねると、「茂みの奥にある木の上は見ない方がいい」とAが言いました。

見るなと言われても気になってしまい、おじさんが木の上を見ると、そこに女の人が立っており、笑いながらこちらを見ていました。

「目が合ったと思われたらついてくるから、何もなかったふりして戻ろう」とAと話を合わせて、みんなのところに戻りました。

おじさんは先頭の車に乗り、公園を後にしました。公園を出ようとすると、後ろの友人の車が急にブレーキを踏むのがバックミラーに映りました。

近くのコンビニに立ち寄り、おじさんとAは用を足している間に見たことを他の友人たちに伝えました。
「えー、怖い」と話していたとき、Aが「そういえば、なんで公園から出る時にブレーキを踏んだんだ?」と聞くと、友人はこう答えました。

「いや、道の脇から女の人が飛び出してきたんだよ。でも、何もなかったから気のせいだと思ったんだ。」


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