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今冬はインフルエンザとコロナの同時流行も心配だけど、脳卒中のリスクが高いことにも注意が必要‼です


 朝夕の気温がぐっと下がり、過ごしやすくなってきましたね。
今冬はインフルエンザとコロナの同時流行の可能性も危惧されていますが、
これから始まる寒い季節は脳卒中のリスクも高まります。
 寒い朝の冷え込みが厳しくなると、交感神経が刺激され、血管が収縮し、血圧が急上昇しやすくなります。朝の血圧が高い「早朝高血圧」のかたは特に注意が必要です。

 とくに月曜日の午前中がもっとも起こりやすいといわれています。
週の始まりは、スケジュールはゆっくり余裕をもってスタート!を心がけたいですね。

 なぜ今冬脳卒中に注意が必要かというと、新型コロナ感染症者の特徴のひとつに血管の内皮細胞に感染して「血管に直接的・間接的にダメージを与える」ことがあります。そのため、コロナの合併症は脳出血をはじめ全身のさまざまな臓器・器官に生じます。

 新型コロナ感染者は、感染から1年経過後も未感染者に比べて脳卒中のリスクが1.5~2.2倍高いといわれています。オミクロンの猛威により感染者数は激増し、昨年末に比べて高脳卒中リスク者は10倍以上になっています。例年以上に今冬の脳卒中への警戒は重要なのです。

 脳卒中には大きくわけて脳梗塞と脳出血がありますが、寒冷期に増えるのは高血圧などが原因で脳の血管が破れる脳出血です。不整脈を原因とする脳梗塞も血圧変動によりこの時期に増えがちです。

脳卒中などの血管トラブルはいったん起こってしまうと、命を取り留めたとしても深刻な合併症や後遺症がのこり、それまでの生活を維持することが難しくなります。

まずは正常血圧(診察室血圧120/80mmhg未満)を保つよう食事や運動、禁煙などの生活習慣を整えましょう。健診などで高血圧を疑われているかたは、家庭血圧測定を続け、かかりつけ医へ相談しましょう。放置している時間が長いほど血管への負荷や影響は大きく深刻になってしまいます。

★★高血圧改善のための生活習慣ポイント★★
【食事】
*減塩* 塩分を摂りすぎると血液中の塩分濃度を薄めるために水分を体内にため込み、血液量が増えて血圧が上がります。減塩することで、余分な水分の取り込みを減らし、血圧が上がるのを防ぎます。ただし、食塩非感受性(塩分の影響を受けにくいタイプ)の方はあまり効果が期待できません。レモンやしそ、しょうがなどの香味野菜やスパイスなどを上手に利用して美味しく減塩を継続しましょう。
*カリウム摂取* 減塩とセットで取り組むことが大切です。体内ではカリウムを摂るとナトリウムが排泄される仕組みです。カリウムを多く含む果物や野菜(ほうれんそう、アボカド、バナナ、枝豆など)を摂りましょう。腎臓疾患があるかたは主治医にご相談ください。

【運動】 運動は利尿ホルモンを活性化し、血液量を減らします。血流もよくなり降圧効果があります。時間は細切れでも大丈夫。背筋を伸ばして大股、早歩きや階段を利用するなどこまめに動きましょう。

【体重コントロール】標準体重(身長(m)×身長(m)×22)をキープすることは高血圧や脂質異常症、高血糖などの生活習慣病の改善にも効果があります。まずは過飲食や過飲酒を避け腹八分などの適量摂取につとめましょう。

【禁煙】 ニコチンの血管収縮作用による高血圧を改善できます。肺や咽頭などの呼吸器疾患やがんなどの予防にもなります。

【睡眠】 個人差がありますが、6~8時間程度の睡眠時間がとれるとよいでしょう。遅い時間の飲食や入浴、スマホなども睡眠の質を低下させることがあります。

【ストレス解消】 食べること以外にもいろいろな解消方法をもつことで、その場に応じた解消方法が選択できやすくなります。他人に話す、カウンセリングなどを利用することで自分の思考の癖や偏りに気づき、対処力をあげることにつながりやすくなります。

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