World Cancer Week2024リポート 【CancerX スキンケア】~スキンケアは誰が主役?みんなで考えてみませんか~
2024年1月28日〜2月4日まで行われた、World Cancer Week 2024
このリポートは【CancerX スキンケア】についての報告です。
■開催概要
【日時】2024年2月4日(日)14:45〜16:15
【形式】リアル開催 東京・聖路加国際大学
【登壇者】
稲葉 さやか 氏(花王株式会社 スキンケア研究所 上席主任研究員) )
上野 直人 氏(CancerX 共同発起人・共同代表理事 / ハワイ大学がんセンター ディレクター)
藤澤 陽子 氏(JTOP(Japan TeamOncology Program) / 千葉大学医学部附属病院 がん看護専門看護師 )
山崎 多賀子 氏(美容ジャーナリスト)
モデレーター:縄田 修一 氏(昭和大学横浜市北部病院薬剤部部長(准教授))
■セッション概要
がん治療中における生活課題の1つに肌の乾燥や痒み、痛みなどがある。医師、看護師、薬剤師などの医療者のみならず、患者や家族などの当事者、地域にあるドラッグストアの薬剤師など、それぞれが工夫をして対策を行っています。
しかし、医師を中心に病院でがんの治療に関わる医療者は、患者のQOLを考えた上で、患者の暮らしにおけるアドバイスを行えているかというと、必ずしもそうではありません。
このセッションでは、がん治療中におけるスキンケアという点において、その人の暮らしにおけるQOLを維持・向上するという視点から、それぞれの立場で議論をしていきます。
■セッションサマリー
今回のセッションで、モデレーターを担当した、CancerXボランティアのなわしゅう(縄田修一 氏)に話を伺いました
1、セッションの狙いについて
スキンケアについて、医療者の視点で見がちです。
例えば、医療者は薬品を処方はするが、その後のケアは患者自身に任せていたり、分子標的薬の使用などで肌トラブルは増加傾向にあるが、予防目的での保険適用は認められず、医師による診断がないと処方できない状況にあります。これらの背景をふまえ、副題には「誰が主役?」とつけました。
2、進める上で注意したこと
当事者や医師、スキンケアのプロなど多彩な登壇者がいるため
様々な立場のそれぞれの問いに対して進めることとしました。
3、議論について
登壇者の認識として「保湿が大事」であることは共通していました。
その上で、「楽しまなきゃダメ」「しなきゃダメでは続かない」「医療者の関心がいかない」「やることのメリットを楽しんでもらいたい」などの声があがりました。
参加者の声としては「あまり気にしていなかった」「誰に相談して良いのかわからなかった」などがありました。主催者側としては意外に男性参加者が 多かったように思えました。
4、議論を通じて今後は
スキンケアのQOLについては、医療者と患者が歩み寄ることが目的の一つでしたが、今後はスキンケア用品を身近な場所に置く(病院側の推奨をアピールする場所が必要)やスキンケアはコミュニケーションの一環になる(手の届かない部位への対応など)保湿の大切さだけをアピールするのではなく、お肌の保湿が人と人のふれあいに繋がればよいなどへ、発展したいと考えました。
全てのセッション内容はこちらへ
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