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シンゴジラ。過去のブログから1

過去に書いたブログから残したものコピペ。
シン・ゴジラ少し前に見てきました。(2016年当時です)

ちょっと私的感想を。ちょい長文です。
予想以上に面白かったです。

いろんな人のレビュー見てるとエヴァンゲリオンとの類似性を指摘している人が多かったのですが、これ見て一番最初に頭に浮かんだのは宮崎監督の「もののけ姫」でした。
なんでかなあと思って考えてたらギルガメッシュまでたどり着いてしまいましたw

遠い昔人間は神と共存していました。神は気まぐれや怒りで強大な力で災い(=祟る)を引き起こす力を持った存在で、地震が起きれば山の神、洪水が起きれば海や川の神様などなど、災いはそうした神々の産物と考え、祈ったり、生け贄を捧げたりするもので、基本的に神は祟るものだったわけです。
もののけ姫は神は祟るものだと言うことを改めて認識させてくれた作品でした。文明によって神が不在になり科学の力で神(天災)をねじ伏せ、自然を破壊し続ける人間はいつしか神と共存しなくなってしまった。
神と共存すると言うことは自然と共存することだったわけですね。
と考えるとゴジラは自然をないがしろにし自然破壊を続ける人間に対する天罰としての神の祟りなわけです。
最後の方に出てくる「ゴジラと共存する」という台詞は「神と共存する」「自然と共存する」に置き換えられるのかなと思ってしまったわけです。

神に戦いを挑むというお話しは、もののけ姫で宮崎監督が意識したという五千年にメソポタミアで書かれた人類最古の叙事詩『ギルガメシュ』で、人間の世界を広げるためにレバノン杉の原生林を伐るギルガメッシュに怒った半身半獣の森の神フンババが凶暴な姿になってギルガメシュを襲うがギルガメッシュは最終兵器金属―青銅の斧を使って神を殺してしまう。最後にギルガメッシュは神を殺して人間だけの王国を作ろうとした己の傲慢さを恥じ、自然破壊や生命操作は破滅の道だと遺言して果てる。この物語には、自然破壊と人間の破滅という現代にも通じるテーマが打ち出されていることに気づきます。って言うかまんまゴジラのストーリーですね。

てな事で私的には「シン・ゴジラ」-「もののけ姫」-「ギルガメッシュ」でしたね。そう考えるとエヴァンゲリオンも一緒か。あっちはゴジラじゃ無くて使徒だけど。庵野監督が宮崎監督の後継者みたいな話もなんとなく納得できる映画でしたね。
そんなわけでとっても興味深く面白くみられました。日本映画にしては珍しく群像劇としても成り立っていたし、庵野さんらしい突っ込み処もいっぱいあったけど、根底に流れるテーマ(あくまで私見ですが)が面白くてもう一回見に行っても良いかなと思わせてくれる映画でした。

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