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「もしも」でない今を考える12月2日

1年の中で1番「もしも」を考える日.

もしも,私に兄がいたら
もしも,私たちがずっとここに住んでいたら
もしも,あの時両親が離婚していなかったら

もしもはいつも無限で終わりがないけれど,
その「もしも」には毎年どうも心が踊らない,

それはつまり,その「もしも」ではない今が
幸せで満ちているから何だろうか.

私はずっと,帰省する車の中で
見えない富士山を探しながらそう考えていた.

母も弟も,今日はいつもよりよく喋った.

お墓にお水をかけながら「寒いね,お兄ちゃん」
と声をかけてみた.