見出し画像

地域と繋がる親子山村留学

先日行われた長野県合同山村留学説明会にオンライン参加してきました。(プレゼンテーションは後日Youtubeにアップされるそうですので、またご案内します!)各団体それぞれに理念や特色が際立ち、どんな山村留学生活を送りたいかで、選べる環境があるのだなぁと感心しました。私の場合は、山村留学ありきで親子留学したわけではなく、友人を訪ねてこの地を訪れたのがきっかけで、いろいろな場所を検討してここにたどり着いたのではないので、とても新鮮な気持ちで各団体のプレゼンテーションを観ました。そこで改めて山村留学を検討する方に向けて、この和合親子山村留学の一番の特色や魅力を考えてみました。

この地に来て4年が経ち、5年目を暮らす私たちにとって、親子山村留学の一番の恩恵を考えてみると、それは”人とのつながり”でした。もともと茨城にいたころに仲良くしていた家族がここ和合に移住したのが私たちが親子留学に来るきっかけでした。このご縁がつながって、まずは友人家族宅の近くにある町営住宅に入ることができ、そこで一年弱を過ごしながら地元の人々との交流が育まれ、今の古民家を貸していただけることになり、本格的に地域に入ることができました。組に入り、3年目の今年は組長になって、近所の方々に回覧板を配ったり集金したりと、地域に入って暮らすことができています。親子二人の生活にとっては山暮らしはハードなところもあるのですが、近所の方々が裏山や駐車場の草刈りを「ついでだから」と言ってやってくださったり、野菜を分けて下さったり、春には山菜がたんまり届いたり、時には川魚やイノシシの肉などこの地域ならではのおすそ分けをいただいたりと、あらら、なんだかやってもらったりいただいたりしてばかり・・・なにかお返ししなければと、いつも地域の方に対して思うのです。

和合地区は特にお年寄り世帯が多いのですが、長野県の風習なのでしょうか、近所のおばあちゃんが気軽に「お茶のみにこんね」とお茶に誘ってくれるのですね。お茶飲みと称しておじいちゃんおばあちゃんとおしゃべりしている間にあっというまに数時間が経ってしまうということもしばしば。次々出てくるお茶請けのお漬物やお菓子をいただきながら、ゆっくりと昔の話に耳を傾ける、そんなあったかい時間を過ごさせてもらっているのです。そして誰もが「よそから来てくれた人のおかげだに」と私たち移住者を歓迎してくれるのです。

和合小学校はとうとう地元の子どもはゼロになり、移住者や親子留学の子どもたちだけになってしまいました。それでも和合地区の全戸がPTA会員として学校を支えてくれていて、学校参観や音楽会などの行事にも、自分の家の子どもがいないにも関わらず足を運んで子どもたちを見守ってくださります。たくさんのおじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんができたようで子どもたちも喜んでいます。”地域の子どもは地域で育てる”この精神が生きている、和合は子どもにとってとても優しい地域なのです。

こんな地域のやさしさをもらいながら、私たち親子は二人暮らしを4年間楽しむことが出来ました。小学校生活もとうとう最後の一年となり、この地域でもらったものを何かお返ししていきたいという気持ちが強くなっています。お茶のみ友達のおばあちゃんは90歳を超えました。地域の高齢化はすすんでいきます。こうしてブログで発信することで、和合に興味を持ってくださる方が増え、そして和合を訪れてくれる方が増えて下さることも、このブログの願いです。田舎はご近所づきあいが必須と言われます。本当に母子2人で暮らしてみて、核家族では大変なことがたくさんありました。地域の方が見守って助けてくれたからこそ、こうして暮らしが成り立っているのだと今は実感しています。こんな優しい地域だからこそ、親子二人でもやっていけたのだと思います。山の少人数の学校生活だけでなく、地域のあたたかいつながりもこの和合の魅力です。ぜひ家族みんなで、親子で、和合に来て、和合の地域を盛り上げてくださる方に来ていただきたいと願っています。

親子山村留学は通年募集しています。随時、見学、体験が可能ですのでお気軽にお問い合わせください。体験は1日から一週間程度まで可能です。宿泊は学校から徒歩圏内の公民館が利用できます(2000円/日・寝具持参・冬季11月~3月は利用不可)。これからは川遊びの季節です。ぜひ水着を持って遊びに来てください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?