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【本紹介】トップセールスは必要ない!?

おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。

本日は株式会社エスシーリンク 代表取締役 櫻井 富美男(さくらい ふみお)さんの著書、『トップセールスをクビにする勇気』をご紹介します。

1.感想

本書のタイトル「トップセールスをクビにする勇気」インパクトがありますよね。
「トップセールスをクビにするなんて、デメリットしかないでしょ、、」本書を読むまではそう思っていたのですが、間違いでした。

むしろトップセールスに売り上げを依存する体制は非常に危険であること、さらには「アリの理論」(=組織の中で2割が優秀、6割が普通、2割が落ちこぼれになる)に基づき全体を底上げする方がよいこと。加えて、そのための具体的な方策が本書には示されていました。

私自身、どうしても営業はコミュニケーション能力が高く、人当たりの良い人がつく職業のイメージがあったため、属人的になるのは仕方がないのでは?と考えていました。
しかし、実際はそんなことはなく、プロセスの整理や若手の教育に投資することで、組織・チームとして営業の力を積み上げていくことが可能なのだと本書を通して知ることができました。

2.おすすめポイント

本書のおすすめポイントは、顧客とのやり取りを想定したロールプレイングがイラストで紹介されている点です。

実際の顧客とのやり取りを示してもらうことで、理論や心構えだけではなく、細かな言葉の選び方・言い回しまで具体的に捉えることが出来ます。

例えば、第2章の『「失注率」を減らす』では、下記のロールプレイングが紹介されています。

・お客様を無視して一方的に説明するケース
・クドクド説明するケース
・売り込みに熱中してしまうケース
・聞くことに徹して成功するケース

また、本書では「話を聞くこと」について繰り返しその重要性を述べています。気持ちとしては「しゃべらない」と思っているくらいでちょうどいい、とのことです。

これは実は、セールスだけではなく、他の職種のビジネスパーソンにとっても重要なことではないでしょうか。

「モノを売ること」はビジネスの根幹です。そういう意味では、本書はセールス以外の方にも非常に学びの多い内容となっているかと思います。

3.概要

目次
第1章 トップ営業マンはいらない
第2章 「失注率」を減らす
第3章 アプローチの精度を上げる
第4章 事実から仮説を立てる
第5章 優れたマネージャーになろう
巻末資料 営業プロセス管理ツール集

本書では、営業は難しいと思っている誤解を一つひとつ解きほぐしながら、若い営業マンでも生産性の高い営業ができるノウハウを解説しています。

第1章では、トップセールスは長い目で見ると会社のためにならないこと、トップセールスがいなくても売れる組織をどう作るか、という視点から解説されています。

第2章では、業績を上げる組織やマネージャーがいかに失注率を少なくしているかに焦点を当てて、イラスト付きのロールプレイングを交えながら、顧客視点の重要性について語られています。

第3章では、アプローチの精度を上げるためにキーパーソンに会うことの重要性と、どのようにキーパーソンに会うための個人レベル、組織レベルでの取り組みについて言及しています。

第4章では、顧客にメリットを提案するためには精度の高い仮説が必要であること。そのためには顧客の事実を多くつかむことの重要性について解説されています。

第5章では、優れたセールスマネージャーになるために何が必要であるか、ということが具体的に述べられており、さらにそのようなマネージャーを育成するための組織がどうあるべきかについても言及されています。

本書は、営業をテーマにした一冊であり、「モノを売る」、「商売をする」ことに対して様々な気付きを与えてくれる一冊になっています。

営業職の方だけではなく、全てのビジネスパーソンに読んで欲しい一冊ですので、ぜひご一読ください!!

それでは。



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