【本紹介】日本の行事とごはん
おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。
本日は、料理研究家として一般社団法人日本糀文化協会の代表理事を務めておられる、大瀬由生子さんの著書『日本の行事と行事ごはん』をご紹介いたします。
1.感想
自分が小さい頃からなんとなく行われてきた日本のさまざまな行事ですが、どれもその時々の食事が用意されていました。
節分には豆を食べ、ひな祭りにはちらし寿司を食べ、大晦日には年越し蕎麦を食べ、といったようにその時々の食事がありました。
しかし、今までこれらの時期と食事の意味を深く考えたことはありませんでした。この記事を読んでくださっている多くの方も私と同じなのではないでしょうか。
本書を読んで、それぞれの時期にどのような思いが込められて、その食事を食べるような文化ができたのかが、一つ一つ理解できました。
日本人として、自国の古くからの行事についての知識を改めてつけることができてよかったなと思います。
例えば、大晦日に多くの人が食べられている年越し蕎麦ですが、どのような意味があるかご存知ですか?
このような行事ごとの意味が本書では細かく書かれていました。今一度みなさんに読んでいただきたい一冊です。
2.おすすめポイント
本書のおすすめポイントは、行事ごとに振る舞われる料理のレシピが書かれているところです。
本書で行事と食事の意味を知るだけではなく、実際に本書に載っているレシピを参考に自宅で作ってみて食べるところまでできます。
本書一冊で一年間の行事を完結させることができます。全ての過程が本書を手に取れるように、どこか行政などで配布しても良いのではとも思ってしまいました。
3.概要
長い歴史の中で育まれ、大切に伝えられてきた年中行事は、農耕民族である日本人の生活と深く結びついていました。
農作物を作るには安定した自然条件が必要であり、季節の変化は農作業の目安だったからです。
そのため、自然界の神を拝め、農作を祈願し、感謝を捧げる儀礼が、いつしか四季折々の節目と重なり、「行事」となって暮らしに定着したのは自然なことでした。
年中行事とは、暮らしが生んだ一つの生活文化なのです。
本書は、「節句」や「行事」の本来の意味を伝え、日本人としてのアイデンティティを取り戻すきっかけとなるものを作りたいという思いから出版されました。
家族や友人と行事食を囲む中で絆が生まれ、子どもたちに文化が伝承され、いい形で日本に願っていくことを筆者は願っています。
ぜひ、ご一読ください。
それでは。
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