![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138966289/rectangle_large_type_2_adef983f05533628067b48b8b7d664df.png?width=800)
もはや社会現象?「何者か」になりたい私たち
こんにちは、さやです。
日本ではゴールデンウイークの真っ最中。我が家では、夫の語学学校が終わり、本科コースが始まる前の中休み的な時間を過ごしています。
私は現在、日本のクライアント様4社とお仕事をさせていただいているのですが、担当の方が連休に入られる企業さんがほとんど。結果として、私も仕事のペースがまったりになりつつあります。
この時間を使って、自分のこれからとか、カナダ生活のことをちょっと見直そうと思っています。
みなさんは残りのゴールデンウイーク、どのようにすごされますか?
何者かになりたい若者たち
さて。今日ちょっと衝撃的な動画を見つけてしまいました。
タイトルは、「【何者かになりたい】若者なぜ人生に迷う?天職ってある?自分の才能って気付ける?ひろゆきと考える人生観|アベプラ」。
この動画に出演されている何者かになりたい「きおさん」。
…私か!と思うくらいに共感の嵐でした。
今の自分で成果は出ている。
でも、「もっともっと自分に合った何か」があるんじゃないか。
自信をもって名乗れる「何者か」になれるんじゃないか。
痛い…刺さる…!!
ダラダラしたいんじゃなくて、たくさん行動をされている。そして、生活できるだけの収入も得られている。
でも、「足りない」「違う」と思ってしまう。
そんな若者が増えているそうです。(私はもうアラフォーなので、だいぶこじらせてる部類ですな)
「何者かになりたい」と悩む若者たちについて書かれた書籍まであるそう。
「何者問題」、一種の社会現象っぽくなっているんですね。
何者かになりたいマガジンを書いている私としては、何とも言えない複雑な気分です。
何者にもなれないコンプレックス
これ、なんなんでしょうね。
どうして「何者かになりたい」なんて悩んでしまうんでしょう。
1つのことを突き詰めて輝いている人がうらやましい、自分もそうなりたい、と思ってしまうのかもしれません。
「私だからこそできる唯一無二の天職があるに違いない!」と期待してしまっているのかも。
ぱっと見キャリアに一貫性のない私も、ずっとそんなふうに悩んでいました。
「私は○○です!」
とスパッと名乗れる何かがほしい。
でも最近は、そんな願望もだいぶなくなってたように感じます。
コンプレックスが減った理由
なぜ「何者にもなれていないコンプレックス」が減ってきたのか。
自分なりに考えると、3つくらい理由が思い浮かびました。
①「今」に集中できるようになってきた
1つは、変えられない過去や、予想もつかない未来に悩みすぎず、「今」に集中できるマインドや環境を得られたからだと思います。
時間の使い方・付き合い方を徹底的に見直したことで、「私、ちゃんと毎日がんばってるじゃん」と思えるようになってきました。
「今」に集中していると、「過去のキャリアが迷走している」「将来ずっと働ける天職を見つけなきゃ」と考えることが減りました。
環境とマインドの変化が、「何者にもなれないコンプレックス」を軽減してくれたのかもしれません。
③できていることに集中する
ちょっと似ているのですが、「今自分ができていることに集中する」ことも、「何者にもなれないコンプレックス」軽減に一役買ってくれたように思います。
最初にご紹介した動画に登場されている「きおさん」もそうですが、すでに現時点で、ある程度ちゃんと成果を出せているんですよね。
自分では大したことがないと思うし、もっとすごい人はいっぱいいるし、もっともっと自分に向いている仕事があるかもしれない。
でも、今やっていることもちゃんとできてる。
そう思って今の仕事に集中すると、ちょっとずつ、でも確実に「今の仕事が好きになる」感覚があります。
私の場合、「得意かもしれない」と思って始めたライティングの仕事が今では収入の柱になっている。結局プライベートでも連日Noteを書くくらい、毎日何か書いていて、そんな時間が好きになっている。
サイエンスライター鈴木祐さんの『科学的な適職』には、以下の通り書かれていました。
仕事への情熱は自分が注いだリソースの量に比例する
私は採用や人事にも、書く仕事にも一定のリソースを注いできました。
最初から好きだったかと言われるとわかりませんが、今は「好き」といえます。
そんな変化があったからこそ、「もっと違う何かが欲しい」と思わなくなったのかもしれません。
もちろん、もっといろんなことに挑戦したい気持ちはあります。
でも、「天職を探さなきゃ」「何者かにならなきゃ」という焦燥感は、減ったように思います。
③マルチポテンシャライトという考え方に出会った
最後に、マルチポテンシャライトという考え方に出会えたことも、すごく大きなきっかけだったように思います。
マルチポテンシャライトとは、複数のことに関心を持ち、能力を発揮する人たちのこと。
「私はライターで、コミュニティ運営者で、会社の代表をしたり、コーチングもしています」
みたいな人が世の中にはたくさんいます。
「たった一つの天職」を追い求めず、自分に素直に、かつ行動的に生きている人たち。
▲マルチポテンシャライトの提唱者エミリーさんのTED動画
スペシャリストもカッコいいけど、マルチポテンシャライトもすごくカッコいい。
それに、実際のところ将棋の藤井聡太さんだって無類の鉄道オタクらしいし、作家の村上春樹さんだって類まれなランナーでいらっしゃる。
本当に1つのことにだけ心血を注いでいる人なんて、実際にはかなり稀なんじゃないかと思います。
もちろん、彼らにはいわゆる「本業」がある。だけど、たった1つの「何者か」ではない。
だからもう、「何者か」という幻想を追い続ける必要はないんじゃないか。
マルチポテンシャライトのためのスクール「irodori」に参加し始めたことで、そんなマインドが以前より強くなったのかもしれません。
幻想よりも今を
そんなこんなで、「何者かになりたい」と思う気持ちと、「もうそんなこと考えなくてもいいんじゃない?」と思える気持ちと向き合ってみました。
今でも焦らないわけじゃないし、もっと形にしたいこともある気がする。
でも、「何者かになりたい!」「なれない!」と嘆くよりも、とにかく今あるもの、続けているもの、良さそうだと思えるものに打ち込んでみる。
そのうちに、コンプレックスも薄れていくのかな、と思ったりしています。
まだまだ、悩む日も多いけど。
でもそうやってあがいてみるのも、きっと悪いことじゃない。そんなふうにも思うこの頃です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?