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新ドラマ新宿野戦病院第一話を観て、元野戦病院勤務医が思ったこと

昨日始まった新宿野戦病院ってドラマがやたらツボったので、野戦病院的な病院での勤務経験も踏まえて感想を書きたいと思いまーす


まずやたら俳優陣豪華すぎんか?と思った
あんまりドラマは観ないんだけど、
それでもわかる豪華さ。

何人か医師役の方が出てくるんだけどそれぞれに妙にリアル。

なんだか一般の方に求められているような

お医者様は聖職です!!!!!
医は仁術!!!!


的なノリではなくて

医者も1人の一般人なんだよう!!!!!


っていう普段大きな声で言えないところを絶妙に突いてくる感じが良かった

(救急受け入れ要請にたいして
声を揃えて

拒否でー!(ギャル感あり)


っていう感じとか非常によかった。

かつて、わたしがもっと若い頃
救急絶対断らないところで働いていたとき、

拒否でー!って何度心の中で叫んだか。
実際口にも出てたと思う。
受ける以外の選択肢がなかったから、
受けるし、ちゃんと仕事をするんだけど。

なんで、この人、野球の試合観に行って酔っ払ってどつきあって怪我してきたのを、もう何日もろくに寝てない私が縫わないとだめなんだろう、とか。

なんで、彼氏の気を引きたくてたくさんお薬を飲んでしまった人のことを、何日も何週間も家で寝れてない私が夜中に診て、もう絶対しませんって約束とりつけないといけないんだろう、とか。

文字通り身体を犠牲にして働いていたわりに、
いろいろやるせないことは沢山あったし
季節が変わったのも気づかないくらい病院の中に閉じ込められて仕事だけをしていたなんて、
別にあんな経験しなくてもよかったと今でも思う

けど、あの頃、色んな背景があったり、色々社会的にグレーな感じの患者さんと接して、人生について考えることも多かったし、

彼らが見事に描かれていて、
わー、懐かしい!あるある!って
感想で楽しく観させていただきました。

医者も1人の人間だし欲もあれば自我もあるし!ってところも表現されてるし(仲野太賀さんの演じる美容皮膚科医が特にこれ)

正直自分も若手の頃って、
お金目当てとか楽な仕事をすすんで選ぶ医者のことを馬鹿にしてしまってたところもあったんだけど、

自分の人生、自分が1番いいようにして何が悪い?って今は思えるし、
きちんとやりたいことを具現化してる人生を歩んでる人を尊敬もする。


とにかく豪華な俳優陣の皆さんのチャーミングな演技とさすがクドカンさん!って脚本のおかげで、ともすれば表現しにくかったり、大丈夫かな?これ?みたいな事柄(違法滞在の外国人、たちんぼ、反社、など)
が軽快に描かれて、
観る人を嫌な気持ちにさせないのに、
ちょっとなにか訴えかけたいクエスチョンがあるのかな?っていう余白も素晴らしかった!


医者をやってると、別に医療行為のシーンを余暇に見たいわけでもないので(これは人によるかも)
ゴリゴリの医療ドラマは観たことがなかったけど、このドラマはなんだか楽しく観られました!
ってか普通に超面白かったのでおすすめです!

来週以降も楽しみができました✌️




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