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■春季西表島活動「所感」#1

【第一話】関東学生探検連盟 

ここまで、春季西表島活動(2021)について紹介してきましたが、最後にその感想を、私が本活動を計画した経緯と合わせて書き、締めくくろうと思います。

前回の記事で申し上げたように、私は「駒澤大学探検部」に所属していました。当部は1969年に設立され、そして現在まで続く非常に歴史あるクラブです。創部当初は「探検」を志す若者で溢れていたようですが、時代の流れと共に考え方が一変し、私が入部した2017年には、既にレジャーサークルと化していました。

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大学に入ったら一歩進んだアウトドアに挑戦したかった私は、そんな現状に満足できず、同じく探検部の同期や高校時代の友人と長期自転車活動や軽登山、キャンプといったアウトドアを楽しむようになりました。しかし、これら全ては技術や知識よりも気合がものを言うため、ロッククライミングや沢登りといった専門的な活動ができずにいました。

他大学探検部の場合、知識や経験の豊富な先輩と一緒に活動することで、成長し、そして後輩に継承していくというパターンが多いです。一方で駒大探検部の場合は、そもそもそういった先輩が身近にいなかったため、やりたくてもできないという状況が続きました。

そこで、再びそんな現状を打破すべく、私が3年で幹部(書記)を務めていた時に、他大学探検部の方と一緒に活動し、技術や知識を学ぼうと考えました。Twitterで各大学の探検部を調べたところ、「東洋大学探検部」さんがとてもアクティブに活動していたため、DMで連絡を交わし、ついに夏頃、合同で奥多摩の洞窟へ行くことになりました。

そんな感じで上手く、東洋大学さんと繋がれた結果、関東の各大学探検部が集まる組織「関東学生探検連盟」の存在を知ることになります。10月のある日、近いうちに法政大学にて、月に一回の定例会があるとのことだったので我々も行って見ることに。

すると、そこにいたのは坊主姿に髭を生やし、半袖短パンにビーサンという、いかにも探検してそうな方がいました。当時の「法政大学探検部」主将兼、関東学生探検連盟会長です。彼は、中国で仙人のルーツを調査した方でもあります。

他にも、海外の未踏峰を目指す者や、未知の昆虫を探す者、そして冬季のタタール海峡徒歩横断を計画する者まで、幅広い分けわからん奴らが参加していました。彼らは目的は違えど、同じ「探検」を志しており、令和になった現代にこんな奴らがいるんだ、と感銘を受けたのを覚えています。

11月に「学園祭」があり、我が部は教場を借りて、地下倉庫に眠る報告書やアルバムを展示しました。丁度同じ日に、「駒澤大学探検部50周年式典(2019)」があり、たくさんのOB・OGが集まりました。

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私は、そこで展示されていた数々の「西表島」活動の報告書を発見します。最初は「にしおもてじま」と読むほど、その島がどこにあり、どんな場所かさえもわかりませんでした。

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しかし、少し興味を持ち調べていくうちに、この島には本州とは違う数々の自然や生態系が広がっていることを知ります。ドンドン魅了されていき、ついには、行って見たい、と思うようになりました。

そして、先輩たちが1980年に行った「幻の湖」調査の報告書を発見し、絶対に西表島で活動することを決心しました。

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11月の関東学生探検連盟にも参加し、その主を伝えると、過去に西表島で活動した法政大学と日本大学探検部の方々が色々情報を提供してくださり、そして遂に12月、「第一次駒澤大学探検部西表島探検隊」を組織することができました。

メンバーは二人。読図の知識と山岳経験が全くない我々は、一週間のキャンプ生活と、自然を味わうことを目的に、2020年の3月、西表島へ旅立ちました。

次回に続く!



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