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江戸時代から続く、伝統。~芸西村の「白玉糖」づくりを体験してきた~

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TOSACOの期間限定新商品「黒糖スタウト」。その素材として使用させていただいたのが、高知県芸西村にある「白玉糖」という黒糖です。え、黒糖にも種類があるの?と思った方、はい!そうです。江戸時代から続く、芸西村に受け継がれる「白玉糖」について取材してきました。

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◯白玉糖ってどんなもの?

芸西村特産の「白玉糖」は、地元のサトウキビから作る黒糖で、結晶化する前の「糖蜜」を煮詰めると、スプーンでけずれるぐらいの固さの「白下糖」になります。それをさらに煮詰めて固めたものが「白玉糖」です。灰汁は全部搾り取って、上澄みだけを煮詰めるという丁寧な工程を重ねていきます。その結果、優しい茶色で、クセのない後味とまろやかな甘味の「白玉糖」に。白玉糖はおやつのようにそのままぽりぽりと食べられる、とよく言われるそうです。
※ちなみに沖縄などでは、サトウキビの全部位をまるっと全部、灰汁もそのまま使用することで黒いお砂糖になる。クセはあるが、アミノ酸やミネラルが豊富だそうです。

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↑白玉糖。よくみかける黒糖よりも、淡い茶色のお砂糖です。

◯芸西村の伝統産業として栄えた「白玉糖」づくり

白玉糖の製造は江戸時代から続き、昔は10数か所の製糖場があったほど、村の産業として栄えてきました。時代が進むにつれ、低価格な砂糖の出現や人手不足など、様々な要因からどんどんと製糖場が減少。今の製造場も平成元年に完成してから約30年、製糖時の高熱でちぢんだり膨らんだりする窯の修繕を繰り返しながら、製糖を続けています。

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◯白玉糖ができるまで

サトウキビの収穫は12~1月。サトウキビの先端の方は、アミノ酸が多いが糖度が低い。根本に近いほど甘くなる。芸西村では根元の方を主に使用しつつ、上の方もある程度入れて、味が引き出せるようにしているそうです。1回で約200㎏ほどのサトウキビを使用し、約20㎏の白玉糖ができます。
サトウキビの育った環境や、入れる石灰の量や製糖作業をした人、煮込みの状況によって、色や味わいに個性がでるのが「白玉糖」のおもしろいところ!1年目は石灰の量がわからず、ちょっとずつ調整してつかんでいったそうです。

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↑右端にあるのが結晶化する前の「糖蜜」。同じように作ってみても、サトウキビの生育環境などによっても、こんなに色の違いがでることも!

◯実際に製糖体験をやってみた!

実際に製糖体験ができる、ということで早速やってきました!
糖蜜を入れたお鍋を火にかけて、ひたすらぐるぐるとかき混ぜていきます。

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しばらく混ぜていると、だんだんと糖蜜が泡だったように変化してきます!

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そうしたら、お鍋を火からはずし、ひたすらまた混ぜまくります!

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だんだんと結晶化が進み、粘りけがでてくる。このあたりから、ヘラにかかる重みが増してきます…!混ぜるのもしんどいです。あの大きい釜でやると、どのぐらいしんどいんでしょうか…。ひーひー言いながら混ぜました。

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まだまだひたすら混ぜていると、だんだんと結晶化してきました!その結晶化したものを、ヘラでつぶしてお好みの大きさに仕上げていきます。

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私は粗め、社長は細かめに作ってみました。

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できあがり!
ほんのりあったかい白玉糖をスプーンですくって食べてみると、なんとも言えない、優しい甘味とあったかさ。おなかの中までほっこりする気分。

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↑完成したものは、お持ち帰りさせていただけました。
コーヒーや紅茶、お菓子づくりにもいい甘さだろうなあ~と想像しつつ、自分で頑張って作った分、使うのが楽しみになります♪
★後日談
細かめにくだいたものは、コーヒーや紅茶に入れてみました。甘すぎずふわっと優しい味わいにびっくり!粗めのものはお料理に使ったり、時にはそのまま食べたりと、美味しくいただきました♪

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ビールに使用させていただくものが、どのようにできているのか。
実際にお聞きして体験してみるという「知る」というのが本当に面白くて楽しい!
この体験や知識を、ビール造りにも生かしていきたいと思います。
この度は本当にありがとうございました!

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江戸時代から続く伝統の技と技術でできた「白玉糖」。
その白玉糖を使用してできたビール「黒糖スタウト」。
ぜひ味わってみてくださいね!
そして興味のある方は、ぜひ製糖体験もやってみてください!

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💡高知県芸西村の白玉糖についてもっと知りたい!
芸西村伝承館 ←製糖体験の詳細も掲載されています。
芸西村伝承館製糖組合(facebook)
・JA高知県の記事「特産のサトウキビで黒砂糖づくり」
・高知新聞の記事「深い甘味 昔ながらの手作りの「白玉糖」

💡黒糖スタウトについてもっと知りたい!
TOSACOホームページの「黒糖スタウト」
・TOSACOオンラインショップ「季節のおすすめ3本セット
 ↑黒糖スタウトもはいってます♪

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