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俳句マガジン 「ランタン」

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小生の処女句「ランタンはゆつくり灯る秋の雨」より。これから俳句を始める人や、句作に悩んでしまった人たちの、道を少しでも照らせたらと思う。
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2021年9月の記事一覧

【句作のコツは、まとめず、散らすこと】俳句的を読んで(2章-10のまとめ)

 ずいぶん間が開いてしまったが、「思考の整理学」の著者、外山滋比古先生の「俳句的」のまとめである。今回は2章10項「放つ」についてのまとめである。そしてこれで2章のまとめ終了。ようやく半分。これだけ一冊に向き合ったのは初めてかもしれない。外山先生には直接お話を伺ってみたかった。  毎度おなじみの映画監督エイゼンシュタインのモンタージュ論が紹介されている。俳句と映画は近いものがある。今後はそのことを意識しながら映画鑑賞をしてみようと思う。 ・日本語非論理説(10項P95) 

【句集紹介】現代俳句文庫 茨木和生句集を読んで

・紹介 最近、奇をてらった言葉遣いの俳句に疑問を感じている自分がいる。初めのうちは「おお、こんな言葉も俳句になるのか!」「その視点の俳句は面白い!」などと感動した句たちが、同じ構文をぐるぐる回しただけの、ただの言葉遊びの羅列にしか見えなくなってきた。  もちろん、面白く感動するような、トリッキーな句もたくさんある。しかし、小生がかつて「俳句ってスゲー」と感動したものとは何かが決定的に違うような気がする。  そのもやもやしたものの正体は、今回紹介する茨木和生氏の句集を読んで

俳句 葡萄5句

 この葡萄はフィクションです。 青葡萄母に根性焼きの跡 初めてのキスは葡萄の味がした 黒葡萄一人で目覚めるのは嫌 肩車のまま葡萄狩りしてをりぬ シスターに諭されてゐる葡萄かな 亀山こうき

【告知】白杯という俳句大会がnoteで開催されます

 *こたつぶとんさん。画像お借りします!  先日、かっちーさんから「俳句の大会をやるので、選者やってもらえませんか?」と言われて、「OK」と何も考えずに即答してしまったら… これである。  かっちーさん。ちょっとどころじゃないですよ。滅茶苦茶大がかりじゃないですか……すごい規模ですよ。巷の俳句大会でこの規模のものはあんまり知らない……音楽もイラストもすごいのができてる……詳しくはすでにできているマガジンを見てほしい。  そこで、完全に虚を突かれた小生から、いつも小生の