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天文オタク。笑

小学校4年の頃だったと思う。
学研が発行していた、「科学」と「学習」という雑誌の販売が学校で行われていた。年会費払って、受け取りを学校でしていた。

「科学」には毎号面白い付録が付いており、日光写真やの顕微鏡やアリの観測箱など多岐に渡っていた。

一方で、「学習」はお勉強中心で、あまり開かなかった覚えがある。

ある時、そんな「科学」の付録に、単玉の望遠鏡があった。40倍くらいの倍率で、色収差出まくりの望遠鏡であった。

それでも、初めて覗いた月にクレーターが見えた感動は今でも忘れられない。

それ以来、天文に興味を持った。望遠鏡についての勉強をし、内容は全く解らないのに、本屋で見つけた月刊誌「天文ガイド」を毎月購読するようになった。

少しづつ知識が増えて、口径が大きい方が良く見えるらしいということで、父親のお古の老眼鏡のレンズで望遠鏡を作ったりしていた。単玉だから色収差で大して見えないんだけどね。笑

1年ほど試行錯誤していたが、親が見かねて、ビクセン製アクロマートレンズの6cm屈折経緯台を買ってくれた。
晴れていれば家の前に出して、あれこれと観望したものです。

そのうち天体写真が撮りたくなり、家にあるコンパクトカメラで撮影するものの、当時のコンパクトカメラでは上手く写らない。貯めたお年玉でアサヒペンタックスSPFという一眼レフを買った。

カメラを買うと、次は現像や焼き付けがしたくなる。困ったものです。
またまたお年玉を貯めて、中学2年の頃には、現像タンクに引き伸ばし機、乾燥機を買って、押し入れを暗室に改造。
酢酸臭いと言われながら、秘密基地で楽しんでいたのが懐かしい。

ここまで来ると、長秒露出のガイド撮影がしたくなります。それには赤道儀が必要。またまたまたお年玉をちょっと貯めて、当時安価で観測機材を販売していたスリービーチさんの赤道儀を買い、手動ガイドのために明視野照明装置なんて装置を作ったり、望遠レンズを買ったりと、なけなしのお小遣いを散財していた。

高校を卒業し、バイトにバンドや恋愛に忙しく(笑)、天文からは遠退いていたが、結婚を期に再開。幼い頃憧れだった20cmシュミットカセグレンを新しい赤道儀と共に購入した。

しばらくフィルムで撮影を楽しんでいたが、デジタル化の波が天文の世界にも押し寄せてきた。

オートガイド、冷却CCD、画像処理、LRGB合成などなど、10年ほどで凄まじい進化。さらに、デジカメが主流になってくると、デジタル一眼のIRカットやOLPF除去改造、冷却一眼、画像復元、webカメラ動画惑星像の数千枚コンポジット自動ソフトなどなど。

全て試さないと気が済まない。冷却CCDまで手に入れて、一眼は自分で冷却改造もした。
望遠鏡機材もどんどん進化してしまう。
25cmニュートン反射、憧れの高橋製作所の 10cmフローライト屈折と赤道儀、たくさんの接眼レンズ。

挙句に日食観測のため、わざわざ上海まで遠征してしまう始末。いやぁ、恐ろしや天文沼。笑

しかし、天文の世界はアマチュアからプロまで、頭の良い人たちが多いのか、その進化と先進性は凄いものがあります。

カメラ開発をやっていた自分には、本当に天文からヒントをもらったり、技術の応用させてもらった。とにかく、天文の世界の映像に関わる技術はどこよりも早く見出され、実用化されています。
天文オタクで良かったと本気で思った。

これからもまだまだ機材の調達をしていくでしょうね。
さて、冷却CMOSはどれにしようかな!笑