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ティルトアダプタ
ブツ撮りするにはティルト撮影が出来ないとちょっと厳しい。
下の写真のように、全面にピントを合わせることが出来るのも、ティルト撮影のおかげ。
![](https://assets.st-note.com/img/1711278723278-O1p8Um77Ux.jpg?width=800)
通常、ピントを深く合わせるには絞り込むのだが、それにも限度がある。下の比較写真では、左は絞り込んでの撮影だが、それでも先端部のピントがボケている。
しかし右のティルト撮影では完全にピントが合っているのが分かる。
![](https://assets.st-note.com/img/1711278761344-V6IpJbvz83.jpg?width=800)
下の写真も同様に、ティルト撮影した模型である。
模型の場合、このように全てにピントが合っているとスケール感がアップして迫力が出る。
![](https://assets.st-note.com/img/1711278793237-xWrA0q2OFY.jpg?width=800)
この例も、左はノーマル撮影、右はティルト撮影として比較してみた。
![](https://assets.st-note.com/img/1711278806266-6ZPIuf2EG0.jpg?width=800)
フィルムの時代では大判カメラを使えば簡単にティルト撮影出来たわけだが(そもそも大判カメラでは、カメラのセッティングとしてアオリ調整も含めるのでティルト機能だけを切り離して考えない)、中判カメラや35mm判カメラではカメラ側にティルト機構は組み込めず、レンズそのものがティルト機構を持っているものを使わないといけない。
![](https://assets.st-note.com/img/1711279167186-zqMK5XdLw0.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711279042067-Cl2lpskicS.jpg?width=800)
けれどもティルト専用レンズの最大の欠点は、専用であるがゆえに、自由にレンズの焦点距離を選べないということに尽きる。
以前も書いたが(https://note.com/cam_fuyuki/n/n17f8d2dfb11f)、撮影距離というのは遠近感をコントロールするための大事な要素であるから、レンズの焦点距離を適切に選べないというのは、ブツ撮りとしては致命的。それなのに専用レンズで焦点距離が限定されるとそれに応じた撮影距離とせざるを得ず、撮影距離を自由に選べなくなってしまうのだ。
そこで登場するのがティルトアダプタ。
これは、マウントアダプタにティルト機構を組み込んだもので、一般撮影用のレンズを使うことが出来る。だからズームレンズなどを選ぶことで、望む焦点距離での撮影が簡単に出来てしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1711279081841-CeMM3nORSr.jpg?width=800)
<ティルトアダプタで一般撮影用レンズの光軸をティルトする>
考え方としては、レンズのイメージサークルが小さければティルトするとケラれてしまうため、1つ上のフォーマット用レンズを使うというのが基本。
だから、35mm判カメラには中判用レンズ、マイクロフォーサーズカメラには35mm判用レンズを装着する。
![](https://assets.st-note.com/img/1711288931724-zJPNYKW0R0.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711279102912-C3Wfu8gJYa.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711289182884-k0kjCW7BoU.jpg?width=800)
なお、先日の記事(https://note.com/cam_fuyuki/n/n2ce78c84175b)の写真でも、ティルト撮影でなければ撮れない写真である。
![](https://assets.st-note.com/img/1711287960746-py3qWOoCrs.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1711288055290-hYElTWYzNb.jpg?width=800)
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