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酷使用途カメラの活躍

カメラの水濡れは、言ってみれば必然とも言える。屋外で使うことも多いだけに、雨や雪などで濡れる場面は多い。
最近は防滴仕様のカメラが多くなっているが、フィルムカメラ時代はプロ用カメラ以外は防滴になっていなかったので、雨の日にはカメラボディの接合面にガムテープで目張り対処したものだった。しかしその対処は気休め程度であり、故障覚悟で撮影に臨んでいた。

<暴風雨の中でフィルム撮影>

最初から雨を覚悟して撮影に臨んだ場合はまだ良いが、天気の変わりやすい登山では不意に雨が降ったり、あるいは霧に包まれてふと気が付くとカメラに結露していたりすることもある(高山での霧は、雲が山にぶつかっている状態)。

<登山中の結露>

デジタルカメラ時代になると、防滴仕様のカメラが増えてきて、特にOLYMPUSでは早くから防滴対応が進んでいた。
ある日、裏磐梯あたりを散策撮影していたら予想外の雨に降られた。自分はフード付の防水加工された上着を着ていたので大丈夫だったが、カメラのほうは2台持っていたので1台は上着の中に隠したものの、2台目は濡れるに任せるほかなかった。

<突然の雨>
<なかばヤケクソで雨濡れ記念撮影>

カメラのほうは防滴性能を全面に出していたので心配していなかったものの、レンズのほうは可動部が多いので(ズーム操作で出たり引っ込んだりするし)かなり心配だった。
実際、クルマに戻って雨滴を拭き取る際、レンズ内側が若干曇っていたが、温度が上がると消えてくれた。まあ、カメラの値段が10数万円程度であったから、仮に故障したとしても諦めがついたとは思う。レンズも使い古したものだった。

その後、防滴性能を前提にして雨や雪の日にも果敢に持ち出し、撮影に活躍した。

<傘も開けない吹雪の中で撮影>
<カメラも雪まみれになる>

けれども、どんなに防滴仕様だったとしても、そのカメラが40万円のカメラだったらとても荒天撮影で投入する勇気は無い。そんなボクの現在の主力カメラは、「SONY α7RV」と「SONY α7CR」。どちらも40万円台のカメラ。レンズ込みだと、それぞれ50万円近くにもなる。

そこで、先日酷使用途として中古購入した「α7RII」と、使い込まれた「TAMRON28-200mm」の組み合わせ。両方合わせて時価12万円くらいか(それでも高いが50万円に比べれば安い)。
これなら心置きなく荒天撮影に投入できる。

<酷使用途カメラ>

先週、さっそく荒天使用してみた。
普通の雨での撮影を想定していたのに思った以上に暴風雨で傘は吹き飛ばされるので使えず、照明スタンドが何度も倒れたりと大変だった。そういう時はカメラだけに神経が行かないので、こういう酷使用途のカメラがあるというのは撮影が捗って良い。カメラはもちろん、レンズもズーム伸縮部までズブ濡れ。
ちなみに夜間ストロボ撮影なので、強風は写らない。

<雨滴部分をトリミング拡大>

こういう雨でのストロボ撮影というのは、普段とは違った光景が撮れるので、ボクとしては積極的に撮影に望みたい。そういう意味でも、今後は酷使用途カメラの稼働率が大きく向上しそうに思う。

(なお、カメラ用のレインカバーというのもあるが、操作性の面では不自由を強いられるので、かえって荒天時には向かないというジレンマ。)


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