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《写真の保存修復を考えてみた vol.20》~写真保存修復の道具1~ by タケウチリョウコ

今日2月8日の誕生花は「ホトケノザ(仏の座)」です。花言葉は「調和」「輝く心」だそうです。
2022年も始まったばかり!っと思っていたら…もう2月ですね。冬季オリンピックも始まり自分より若いスポーツ選手のコメントに「しっかりしているな~」っと思わず呟いてしまう自分にオバさんを感じました。輝くフレッシュな心が欲しいです…。
こんにちは。タケウチリョウコです。

本日は、写真の保存修復に使用する道具に注目をしていきます。かなり個人的な好みや癖が出るところなので、ご参考までに見て頂けましたら幸いです。

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まず前回の記事終盤でも触れた写真をおさめる包材について触れていきたいと思います。

保存修復はせずとも、しっかりと保存をしておきたいと考える方も少なくないはず!
そして、せっかく整理するならアルバムに入れて、見たい時に見られる状況がベストだと思います。

ではどんな素材形状大きさのものが望ましいのでしょうか。
それは、どのように保存をしたいか?を整理していくと、希望の保存方法が出てくると思います。

まず素材ですが、プラスチックなどがあげられます。直接的に長期にわたり写真に触れるものなので化学的に安全なものが望ましいです。
その安全性を確認する方法としてPAT(Photographic Activity Test)*に合格したものが推奨されます。

*Photographic Activity Test(写真活性度試験、以下PATと略す)はISO(国際標準化機構)規格の「Imaging materials-Processed imaging materials-Photographic activity test for enclosure materials」(ISO 18916)に規定されている試験である。この規格は2007年に発行され、その前身に「Photography-Processed photographic materials - Photographic activity test for enclosure materials」( ISO/DIS 14523) 1997がある。日本では1998年に日本工業規格「写真-現像処理済み写真感光材料-写真包材の写真画像への影響度試験方法」(K 7617)として(ISO/DIS 14523)を翻訳したものが発行された。

次に形状ですが、箱や封筒、スリーブ状のものがあります。

スクリーンショット 2022-02-08 1.39.25*JIS K 7644:2004 (ISO 18918:2000) 写真-現像処理済み写真乾板-保存方法 解説 P19より

スクリーンショット 2022-02-08 1.39.55*JIS K 7644:2004 (ISO 18918:2000) 写真-現像処理済み写真乾板-保存方法 解説 P20より

そして保存容器の大きさ(形状も)ですが、どのような写真資料を保存したいかによって変わっていきます。
数枚のゼラチン・シルバー・プリントなのか、大量のフィルムなのかによっても選択が変わっていきます。

ネットでどのようなものがあるのか調べて購入するのも良いかと思いますが、実際に見るのが、保存の最終イメージが一番湧きやすいと思います。
そんな時、私はよく大型カメラ量販店(YカメラやBカメラ)のアルバムコーナに行きます。
PAT合格の保存箱なども手軽に購入できますし、サンプルも置いてあるので手にとって確認することができます。
(個人的にYカメラの品揃えが結構良かった記憶があります)

そして、私が今保存修復を考えている曽祖父の写真絵葉書では、カビの影響を受けているものもあり、他の写真と隔離したいものもあります。
そんな時はジップロックが便利です。
夏の温・湿度が高い時期は応急処置的にジップロックに入れて保管することがあります。
また私が学生時代にPATを実施したところ、ジップロックは合格し非常に優秀な素材であったことを覚えています。

また購入方法は量販店でも良いのですが、このご時世ですので外出もはばかられますね。そんな時はネットショッピングが便利です。

写真の包材を専門に扱っているところがあります!

・PGI:https://www.pgi.ac

また写真に関わらず文書など様々な文化資料の包材を扱っているところもあります。
・資料保存器材:https://www.hozon.co.jp
・TTLトレーディング:https://www.tokushu-papertrade.jp/product/

完全に個人的な主観ですが、上記のサイトは包材の種類やサイズ感などを調べるのに、とても便利です。わたしは希望の材料をゲットするためによく訪れるサイトです〜。

それでは、またnoteでお会いしましょう。


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タケウチ蛇足memo

トップ画像は曽祖父の絵葉書の一枚です。ベルギーの小便小僧
海外に旅行でも行きたいですが、それも叶わず…。
世界三大がっかりとも言われますが、曽祖父も見た小便小僧が今もそこにあるのかと思うと、変わらずにそこにあるだけでも凄いことだな~っと、しみじみと思います。
そして保存修復は過去を振り返るための大事な役目があるのだと改めて感じた今日でした。

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