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《写真の保存修復を考えてみた vol.24》~写真保存修復の道具(刃物編)~ by タケウチリョウコ

今日9月27日の誕生花は「コスモス」です。花言葉は「調和」「乙女の純真」だそうです。
読書の秋到来ですね!めっきり食欲の秋に浸ってしまい、調和や純真な心に欠ける日々を過ごしております…。反省です…。
こんにちは。タケウチリョウコです。

本日は、写真の保存修復時に使用する刃物に注目をしていきます。

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写真の保存修復では、メスやカッター、ハサミなどを使用します。

使用方法の一例として、写真にこびり付いた付着物を除去するためにメス(多くはピンセットを使用しますが)を使用する事があります。

また写真を劣化した台紙やアルバムから剥がす時にも使用します。

カッターやハサミは上記のような直接的な処置には使用せず、修復処置時に利用する紙などを切るために使用します。

筆者が実際に使用しているものです(photo1&2)。

photo1
photo2


刃物は金属製ですのでサビの問題があります。お手入れは欠かせません。

常に道具の確認をして、刃にサビや汚れがないかチェックし必要に応じて新調します。
とは言え、毎回買い換えるのは大変です。そのため、メスでは刃を交換できるタイプを選びました。


ハサミはフッ素加工されたものにして、汚れやサビが付きづらい加工が施されているものを選んでいます(photo3)。

カッターの刃もこまめに取り替える、または加工されたものを選んでも良いと思います。

photo3


ここで刃物の加工方法も様々ありますので、補足!

ハサミやカッターを選ぶ際、フッ素加工(またはフッ素コート)、チタン加工(チタンコート)、ステンレス素材、セラミック素材と様々あります。

どれを選んだら良いの?っと思い少し調べてみたところ、どれもサビづらさを追求した加工や素材選びがされています。

刃の「キレやすさ」「使用頻度」「形状」「サビ対策」にポイントを置いて選ばれるのが良いと思います。

そのため筆者は小型で使用頻度は少なく、道具入れで持ち運びする機会が多いのでフッ素加工のものを選択しました。お手入れが楽なところもポイントの一つです!

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それでは、またnoteでお会いしましょう。


タケウチ蛇足memo

トップの写真は曽祖父のポストカードコレクションから

絵葉書:表
絵葉書:裏


ウィーン万博の際にイギリスブースで購入したのだろうか…?
この写真を見ると以前にご紹介をした凌雲閣の写真を思い出してしまいます。
https://note.com/caloworks/n/n010537e8f095?magazine_key=m35ee5a32cc77
毎年のように大きな地震がありますが、防災に励みたいと改めて思います。

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