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Luki's Novel

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2022年1月の記事一覧

【お題小説 北 サボテン 観賞用のトイレ】

「これ…どうしよう…」

ルキは、奇妙なトイレ型の鉢から生えるサボテンを眺め、ふとため息をついた。

時を遡る事30分前。
上京してまだ一週間。男の一人暮らしのワンルームには、最低限の家具家電しかなく、シックな色合いを好むルキの部屋はモノトーンでまとめられていた。
しかし、毎日通勤電車の人波に飲まれ、まだ友人も居ない、上司に怒鳴られてただ帰ってくるだけの日々に、早くも疲れ果てたルキは、癒しを求め、

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【依頼小説 夕凪の音が鳴る頃に】

わたし、風鳴《かざなり》 凪《なぎさ》は、生まれつき耳が聞こえない。

なぎさとは、風が止み、波が穏やかになること。

わたしが生まれた病院は、高台にあり、病室の窓から、海がよく見えたそうで、わたしが生まれた日、前日の嵐が嘘のように晴れ渡り、あれほど荒れていた波が穏やかになり、キラキラと夕日に輝いていたから、だそうだ。

そこから連想し、わたしの人生が穏やかであってほしいと、この名前になったと聞い

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