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発砲通報プロ | 毎週ショートショートnote

子供が巣立ち、長い育児生活もようやく落ち着いた。
夫は相変わらず帰りが遅い。専業主婦の綾子は時間を持て余していた。

―そろそろ働こうかな。

ネットで求人情報を探すものの、
育児生活が長すぎたため仕事を覚えられる自信がなく、
今一歩踏み出す事ができない。

ー英語は得意だけど日本じゃ役に立たないか…

いつしか綾子は気分転換にPC画面を切り替え、
世界各国で公開されているライブカメラを見ることにハマっていた。

エジプト・台湾・アメリカ…
気分は世界旅行。少し胸がときめく。

ふとブラジルの映像に切り替えた途端、戦慄が走った。
街中で靴を磨く少年が靴の持ち主に銃を向け発砲したのだ。
綾子はすぐに国際警察に通報した。

綾子の素早い通報により、
犯人をすぐに確保できたと警察から感謝の電話があった。
それから綾子は、世界中の発砲事件を即座に見つけ出し通報を続けた。

数か月後、綾子はパートを始めることになった。

雇い主はFBI。

彼女は発砲通報のプロになったのだ。

(410文字)


たらはかにさんの企画に参加させて頂いております。
そんな特技あったの!

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