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2023年に生きるクラシック・キーボード① Chicony KB-3920シリーズ

このシリーズ(続くかどうかは不明)では、2022年現在新品購入できる、1990年代後半から変わらない仕様で生産され続けているキーボードを紹介していく。第一回は、Chicony KB-3920シリーズを紹介。

-Chicony KB-3920シリーズ-

筆者愛用のPeriboard 106

 台湾のチコニー社によって、1990年代後半から2020年代に至るまで生産され続けているモデル。当時としては最廉価のモデルであり、当然品質は当時の高級機(IBM-5576-A01や富士通FMV-KB311など)には劣るが、DOS/V機の熾烈な低価格競争が始まる前の製品であり、キータッチにはよく気が配られている。

 ありとあらゆるメーカーにOEM供給されており、製造元のChiconyブランドの他、IBM・NEC・富士通・エプソンなどの大手メーカーのロゴ入りのものが見受けられる他、OEM先や製造時期によってキータッチや重量、質感、色、刻印に少なからず差異があるので注意のこと。

 型番はPS/2端子対応のものはKB-、USB端子対応のものはKU-ではじまる。また重量および剛性に配慮し、内部に鉄板を入れた高級仕様のものは数字に5000が足され、8920となっている。(たとえば以前IBMから発売されていたKB-8920の場合、PS/2端子で鉄板入りの仕様となっている)

 先述の通りさまざまなメーカーにOEM供給されているが、その中でもっとも手に入りやすいのがぺリックス社にOEM供給された「PERIBOARD-106MJP」。楽天やAmazonなど各ネット通販で取り扱っており、黒・白・ベージュの三色から選択可能。このモデルはキースイッチが特注のものとなっており、標準のものと比べて跳ね返りの強い心地よいクリック感が味わえる。(その分、打鍵音はやや大きい。)以前は3000円ほど出せば購入できたが、円安の影響で5000円ほどに値上がりしてしまっている。

また中古品であれば、NEC・富士通などのロゴが入ったものが、オークション・サイトなどでは多く出回っている。可能であれば、鉄板を入れたKB/KU-8920系のものを狙ってみると良いであろう。


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