甘味屋こびり

＊甘味屋こびり

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地獄の大通り。
商い屋の立ち並ぶ一角に、木綿の暖簾がひらひらと舞い、黒壇の柱が目に止まる。
そこには、こじんまりとした甘味屋がある。

（鈴の音）

はいはい、あら？
ようこそ、おこしやす。
今日はどういった物をお求めでしょうか？

おすすめは、この時期ぴったりの桜餅。
うちの桜餅は、地獄桜の葉を使ってるから風味も豊か、彩りも綺麗。
お土産、お茶請けにぴったりですよ。

もちろん、他にもいろんなお菓子を用意してますよ。

…ふふふ。
お客さん、不思議そうな顔してますね。
地獄に甘味屋があるなんて…という。

一口食べると、疲れがとれ。
二口食べると、心が癒され。
三口食べると、力が湧く…

人間と同じ様に、鬼も妖怪も甘い物には目がないんですよ。

だから、あなたも気をつけて。

気を抜いたら、いつの間にかパクっと食べられてしまいますよ。

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音楽コラボアプリ「nana」にて公開している台本です。

口調、人称、アドリブ歓迎

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