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ふと。

今、ぼーっとしていてふと思い出した。

小学生の頃。
お母さんとお兄ちゃんと弟と、車で
母方の祖父母の家に向かっていた。

時刻はたしか16時頃。

祖父母宅と我が家との中間地点あたりで
急に脳内に「今日のおばあちゃんはおばあちゃんじゃない」というようなことを思った。
そして何となく狐のイメージも。

何だか怖くなったけど、
何も言えずにそのまま祖父母宅へ。


見た目はいつものおばあちゃん。
だけど中身が何か違う気がする。

詳しいことはもうあまり覚えてないけど、
おばあちゃんに飲み物やら何やらを勧められたけど、
何だか怖くて手をつけられなかった。

そして、なんで
お兄ちゃんと弟は気づかないの?
何で普通に飲めるの?
って心の中で思ってた。

わたしはとてもおばあちゃんっ子だったと思う。

おばあちゃんの何かあったら
ポジティブに面白おかしく物事を捉えるところや
優しいところ、料理や裁縫が上手なところ
お話を聞いてくれて、描いた絵も褒めて飾ってくれるところ、寝る前に神様に今日も無事過ごせたとお祈りするところ。
全部、全部すきだった。

ただその日だけ、とても怖かった。

いつもと雰囲気や言葉尻が違ったように感じた。

あれは何だったんだろう。
ただの思い込みなのかなんなのか。
なぜあんなことを急に思ったのか。

今でも不思議。


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