見出し画像

鎌倉の白檀

鎌倉逗子に定期的に出かけている。
有難いことに親友が住んでいるので一泊二日の小旅行気分を味わわせてもらっている。
毎回行くお店があったり、初めてのごはん屋さんも行ったりする。この話はいつかちゃんと書きたい。


鎌倉は空が高く真冬の空気が凛としていた。高い建物も無いのでなんだか北海道にも似ている。
有名な小町通りには人がたくさんいるので、そこは避けて反対側や一本向こうの道を歩くことが多い。

薬味のお店やパン屋さん、スーパーのお魚、野菜のラインナップ全てがセンスが良い!!としか言いようがない。
この街に暮らす人にフィットしている感じがする。お魚を選んでいる人(カワハギ)やセリを買う人を見て、みんなどんな風に料理するのかなと想像してみたり。
とんでもなく安くてボリュームたっぷりな太巻きもいつか買ってみたいし。
生活感と街が見事に調和している。
だからいつ来ても心地良いのかしら。

今回は長谷寺にお香を買いに出かけた。
お寺の売店に売っている白檀のお香。
なんとも言えぬ良い香り。お寺の白檀は何か秘密があるのだろうか。
お店で買う白檀よりも、良い香りがする様な気がする。

白檀が1番良いよねーとか言いながら、昔おばあちゃんの家はこの匂いがしたという話になった。懐かしい仏間と畳と白檀。あれはお線香だったのか。
なんならおばあちゃんの服にも香りが染み付いていたんじゃないかとか。たまらなく懐かしい記憶が甦る。
焼肉の匂いは簡単に服に着くのに、白檀はすぐには着いてくれないよねと笑った。

香りは記憶と繋がっている。


好きだった人の香水
どこかの夕飯のカレー
お日様の匂いのふとん
図書館の本
花火の後
金木犀


全部好きな匂いだ。

そういう記憶をたくさん持っていたい。

この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?