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本だけでは伝わらない著者さんの魅力!

本の内容がおもしろい人は、トークイベントにも行ってみたくなる。

3月~5月にかけて、私は著者さんと会えるトークイベントに参加してきた。その数4回である。

内訳は、以下のとおり。

1.さとゆみさん(『本を出したい』の出版トークイベント)
2.アーサー・ビナードさん(「知らなかった、ぼくらの日本語」)
3.patoさん(『文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。』出版トークイベント)
4.近藤康太郎さん(『宇宙一チャラい仕事論』出版トークイベント)

1.さとゆみさん

まずは、さとゆみさんのトークイベント。さとゆみライティグ道場に通っていたので、絶対行きたいと参加した。
さとゆみさんと編集者りり子さんの対談形式。このお二人の対談を聞いていると、言葉について深く深く対話を重ねてこられた経過が伝わってきた。著者と編集者という仕事を越えた深いつながり。お二人の関係がとてもうらやましくなる。
自分の感想や質問も伝えられ、熱い会場の熱気のまま興奮状態で終わった。(その後、『本を出したい』をじっくり読んで、自分の中途半端さ加減に落ち込むとは思わずに)。

2.アーサー・ビナードさん

さとゆみさんのトークイベントの楽しさに味をしめ、次にアーサー・ビナードさんのイベントにも参加した。アーサーさんは詩人としてもご活躍中。日本に来たきっかけや、デジタルがオワコン説など、いつまでも聞いていたいお話だった。
たとえば、日本語と英語の発音の違い。英語の発音で「アーサー」は「キングアーサー」のように、たくましい響きがあるが、日本語の発音は気が抜けて、「キング」の感じがしないとか。
アーサーさんの主義主張には誰かへの忖度がなく、聞いていて気持ちがよい。自分のやりたいことを真っ直ぐに貫く生き方にしびれてしまった。

3.patoさん

失礼ながらpatoさんのことは知らなかったが、『文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。』のタイトルに惹かれてイベントに参加。

サービス精神旺盛な文章を書く方は、お会いしてもトークが饒舌で観客の心を離さない方だった。

4.近藤康太郎さん

近藤先生には1月の文章講座でもお会いしていたので、またお会いできるとは、感激である。サングラスの奥に隠された優しさと厳しさ。生ぬるく生きている自分には、目を覚ませとビンタさせられる内容だった。

私がなぜ、これほどまでに著者さんのトークイベントにはまってしまったのか。

理由はいくつか考えられる。

1.文字だけでなく人柄に触れられる

本には、著者さん独自の個性がにじみ出るものである。言葉選びや文章の組み立て方、考え方、表現の仕方。想像の世界で、著者さんの人柄を想像するのは楽しいものだ。
だが、対面にはかなわない。全部はわからないにしても、絶対に文字以上の人柄、人物像が伝わってくるのである。
本では理知的な人に見えても、お会いするとユーモアたっぷりであるとか、案外人情に厚い人であるな、優しい人だなとか。
ギャップがあると余計、会えてよかったと嬉しくなってしまう。

2.本の裏側の話も聞ける

本を書くなかでの裏話も聞けるのも、トークイベントの魅力の一つ。
本では削られてしまった、エピソードの背景、ときには「オフレコにしておいて」の秘密の話をこの会場だけで聞けるのは、行ってよかったと思う瞬間である。また本をじっくり読み返したくなる。
著者さんの思いが詰まった本だとしても、熱量は実際にお会いしたほうが伝わる。

3.著者さんの好きな人と一体感を得られる

トークライブに来る人はもちろん、著者さんが好きな人たち。他のムダ話をして、落ち着かない人はいない。みなさん、著者さんの話す内容に全神経を研ぎ澄ませる。一言一言聞き逃すまいと真剣である。音楽のライブのようではないが、一体感を感じるのだ。
質疑応答で、他の方が質問する内容も、そんな視点で読んでいるんだと、すごく勉強になる。

著者さんの個性は人それぞれ。本に対する向き合い方も、表現の仕方も、話す内容も。編集者さんや他の方とのやり取りを聞くのも楽しい。著者さんの思いをじかにライブで聞く醍醐味を知った。
本を読むだけではわからない、本の裏側や人柄に触れられるトークイベントは、はまったら抜け出せないものがある。

Discord名:たーこ(瀬崎貴子)
#Webライターラボ2406コラム企画



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