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Vol.18#挑め!Leading Article/報復合戦

その日のLeading Articleから解釈の決め手となった語彙を記録していきます。身につけば読む事がどんどん”楽”になります。

パキスタンが西側に位置するイランとややこしい感じになっていますが、東側ではインドと領土問題でばちばちです。相手のイランだってイスラエル絡みで欧米とばちばちなんだから、お互い敵増やしてる場合じゃなくね?という感じです。

🔳These strategic priorities should mean that this week’s alarming clashes between the two countries, involving cross-border strikes against alleged terrorist targets, remain an aberration. But they illustrate how violence can ripple out across a region replete with possibilities for conflict after the terrorist attack on Israel on October 7.
Yesterday, Pakistan carried out strikes on “hideouts” in Iran supposedly used by the Baloch Liberation Army, which has waged an insurgent campaign against the government in Islamabad for years. This followed Iranian drone strikes against alleged bases of the anti-Tehran insurgent group Jaish al-Adl on the Pakistani side of the border. In recent days, Iran’s Revolutionary Guard has lashed out against targets in Syria and Iraq after a suicide bombing in the Iranian city of Kerman, claimed by Islamic State as its doing. Fortunately, this tit-for-tat exchange between Shia Iran and Sunni Pakistan appears to be more performative than substantive. Both sides seem intent on dialling down the tension, now that Islamabad has saved face by striking back.

🔲解釈のポイント🔳🔳🔳

aberration/突発的な出来事。”戦略的な優先事項”(イランはvs欧米/パキスタンはvsインド)があるからパキスタンとイランの対立は繰り返し起きてエスカレートするところまではいかないだろうという読みです。

tit-for-tat/やられたらやりかえす。titもtatも殴る事で、tip for tapとかblow for blowというのもあります。目には目を、火には火をというやつですね。
バローチ人はイランとパキスタン国境付近に住んでいる民族で、イランからもパキスタンからも独立したがってます(パキスタン側の組織はバルチスタン解放軍、イラン側の組織がJaish ul-Adl)。最初イランがパキスタン領内の拠点を攻撃、パキスタンも同じ事やり返して緊張感が高まったという状況です。

dial down/程度や調子を抑えるという意味です。カーエアコンの調整ダイアルで温度を調節するイメージです。

【試訳】これらの戦略的な優先事項を踏まえると、イランとパキスタンの衝突は突発的なものにとどまるだろう。今週のテロリストとされる標的への国境を超えた攻撃もあり、憂慮すべき事態である事は確かだが。しかし、そこから垣間見えるのは10月7日のイスラエルに対するテロリストの攻撃以降対立の火種に事欠かない地域において、暴力がいかにして波及してゆくかである。

昨日パキスタンはイラン国内のバルチスタン解放軍の”潜伏場所”とされている場所への攻撃を実施した。彼らは何年にも渡りパキスタン政府への反乱を続けてきた組織だ。この直後にイランはパキスタン国境付近で反政府組織Jaish ul-Adlの拠点とされている場所に対してドローン攻撃を実施した。直近では、イランの都市ケルマンでISが犯行声明をだした自爆テロをうけて、革命防衛隊がシリアやイラク内の標的に対し攻撃を実施した。幸いにも、シーア派のイランとスンニ派のパキスタンの間の報復合戦は本気ではなく、パフォーマンス的な意味合いが強いと思われる。パキスタン政府も反撃して面子を保ち、双方が緊張を緩和しようとしている。

一言コメント

テロリストの拠点にalleged(〜とされている)とかsupposed(〜と推定されている)とかの表現がくっついていますが、本当のところはどうかなんて証拠がないんですよね。各国の思惑が入り乱れ、すれ違い、緊張が対立に、対立が戦火と暴力に発展していく怖さを感じます。

また、この社説の後半では”頼れる調整役を果たす大国(go-to great power conciliator)"として自身の経済権益拡大に暗躍する中国にも触れられており各国の利害はますます複雑に絡み合っていきます。

回答

①突発的な事
②やられたらやり返す
③療養


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