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詩とそれにまつわる話(ハウスでの話)

黄金の太陽に照らされて

光っているのは

大好きな人たちの背中

私はここに着いてきてよかった

背中が好きだと思える人は、好きな人、なんだって

二人のことが大好きで

一緒に生活すると思うとわくわくする

幸せすぎて、怖い

満たされた幸せは

成長の渇望へ

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めっちゃ幸せそうなのが伝わりますね。笑
私の大好きな先輩たちがいました。1人は卒業されて、1人はまだ博士課程を取るために大学院に在籍しています。2人との出会いは、私が大学三年生になった頃。大学の研究室に入って、新たな一歩を踏み出すぞ、と意気込んでいたところでした。
私が研究会内で在籍しているプロジェクトは、離島プロジェクトといって、日本国内の離島を対象としているプロジェクトです。この2人の先輩方は、オコメンプロジェクトといって、大学周辺地域で田んぼを借りてお米を育てるプロジェクトを、始動する段階にいました。2人と大学の教授と、大学近くにお家を借りて住み、プロジェクト活動を始動させていく段階でした。
私は離島プロジェクトとして活動することが決まっていたものの、この2人の先輩方に声をかけていただきました。オコメンプロジェクトを始動する段階だったので、メンバーをリクルーティングしている途中だったのです。
大学の近くの田んぼに、お試しで連れて行ってもらうことになりました。先輩の車に乗って、まだあまり親しくなっていなかった研究会の他のプロジェクトの人と共に、田んぼを見に行った時のことを覚えています。大学から自転車で約15分ほどのそこは、私が触れたことのない景色でした。田んぼって、新幹線とか電車とかの中から、外を見ている時に流れてくる風景のなかの一部であって、私が実際に足を踏み入れて触れたことはなかったんです。
自分の特徴の一つとして「自然が好き」であると今では理解しているのですが、当時はそんなことは知らず、ただただ、まだ田植えもされていない田んぼを見ていて「気持ちがいいところだなあ」と感じていたのを覚えています。そして、私の感受性の豊かさを、先輩方が褒めてくださっていたことが、なんだかとても嬉しかったことも覚えています。
先輩も、私も、そんなに知り合いではないのに、私は楽しい時間を過ごしていました。そして、オコメンプロジェクトへのリクルーティングに乗ることになりました。つまり、離島プロジェクトをやりながら、オコメンプロジェクトにも参加することになりました。こうしてリクルーティングされたメンバーが、私を含めて3名。全部で6名のメンバーでプロジェクトは始動しました。
オコメンプロジェクト内では、本当に本当にたくさんのことを学びました。1年間を終えて、プロジェクトを辞めることにしたのですが、入ってよかったと今でも思います。離島プロジェクトには先輩がいなかったので、オコメンプロジェクトの2人の先輩は、私の初めての先輩方でした。

オコメンプロジェクトが始まって、田植えがあって夏を経てカカシを作って稲刈りをした後のこと。「この家に住みたいなあ」と、先輩方が住んでいる家で思いました。当時はちょうど部屋が一つ空いていて、住む人を募集している段階でした。だから、思い切って先生に言ってみました。「住んでみたいんですけど。」って。両親にも了承を経て、住めることが決まりました。必要最低限の荷物を持って、何か人生のヒントが掴めると思って。
なんで住んでいたんですか?と聞かれることが多くあるけれど、それは、2人の先輩の人柄に惹かれたから、だと思っています。2人が私たちメンバーを率いて、見捨てずでも甘やかさず、前に立っていてくれたこと。こんな人たちになりたいなあと思って、一歩を踏み出しました。

その後にも色々とあって、先輩たちと住んでいた時から、今は約1年半が経とうとしています。
物事は変化し、先輩たちとの関係も変化し、周りの仲間との関係も変化し、何より私の心自体が変化しました。変化が何かを引き離したかもしれないし、何かを惹きつけているかもしれない。
私はこうして昔の詩を掘り返し、自分の心の振り返りを行うことにしました。

先輩がたへ
私のことを見ていてくれて、ありがとうございました。言う通りにしないことがあったり、先輩たちのアドバイスに従っておけばよかったと思う後悔も、自分が取った選択肢に対する後悔もあります。会うとなんだか、申し訳ないような気持ちになることがあるけれど、それでも、今も関わる機会があって、先輩の姿を見ることができることが、とても嬉しいです。私なりに進みます。でも、もっと伝えるべきことがあるのかもしれない。もっともっと、近くになれたら嬉しいです。


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