平日を休みにすると平穏が訪れる
4年前の今頃は、育休中で子どもと二人っきりの平日を過ごしていた。
娘ちゃんは、幼稚園に行っているので息子ちゃんとの時間だった。
一か月後には、再び仕事を始める強い恐怖と薄い喜びとで混乱した時期だったと思う。
子どもと一緒だと仕事をしているより大変なことのほうが多い。
だって相手は、最愛の親なので。
子どもはべったり愛を与えてくれる。
過酷なまでの愛。もうそれは試練です。
だから、復帰の一か月前になるまでは、
「はやく仕事をしたい」
「精神的に一人の時間がほしい」
「静かな空間にいたい」
とよく思っていた。
不思議なもので、働き始めると
子どもたちの顔を早く見たいと
強く思う場面も多々ある。
それは、子どもへの愛着でもあり
仕事からの逃避でもある。
あんなに復帰を望んだのに
バランスが取れなくなると
あの頃(育休中)の時間が美化され、
最高の日々のように記憶を漂う。
花粉症と生理前の体のバランスがとりにくくなった日、立て込んだ仕事もないし、調整ができそうなので平日に休暇をとってみた。
20代のころに感じていた同僚への罪悪感もなくなり、少しだけ強かに成長した自分。
明日からまた働くので、と自分に戒め
今日は「なにもない日」を生み出す。
今日のモットーは、
突然の休みにワクワクさせないこと。
あれも、これもと詰め込みすぎず、やりすぎないことが大事。
だから、その時にやりたいと思ったことだけをした。
子どもたちを送り出して、
とりあえずコーヒー一杯。
そうすると、
洗濯物が終わりましたよ
と洗濯機が知らせてきた。
よしよし、目の前のことを終えようと洗濯物を広げる。
何かを終えると気分もよくなり
やりたいことが浮かんでくる。
クッキーを作ろう。
最近、米粉を使ってクッキーやレアチーズケーキを作ることにはまっている。
クッキーは、一度もうまくできたことがない。とにかく固い。
けれど、自分で食べるだけなので満足している。
毎回、実験のようで面白い。
子どもたちはレアチーズケーキのみ食す。
きな粉入りのクッキーを作ったが、固くて無理と言われた。
ワタクシもそう思う。
味見を必要以上にして、タッパーに詰めていく。
おやつに食べるのが楽しみだ。
子どもたちが家にいて賑やかな空気も幸せを感じるが、誰の声もしない、無音の空間も気持ちがいい。
ワタクシが求めていた空間。
平日にしかやってこない静けさ。
本を読んだり、刺繡をしたり
思いついたままに行動できる身軽さがうれしい。
けれど、限られた時間でのことだから尊いと感じられるのだ。
ずっと、ずっとがいいわけではない。
わがままだけど、賑やかと静けさが交互に来てほしい。
わがままなのだ。
穏やかな数時間を過ごすと、穏やかに笑っていられる自分になる。
あぁ、心が落ち着いていると自分でも感じる。
毎日こんなふうに生活できるといいのに。
子どもたちと一緒に笑って、遊んでいられる自分でいたいと思うが、現実はそうはならない。
怒って、落ち込んで、そして一緒に笑って、一緒に遊ぶ。
そして、また怒っているのかもしれない。
今日も、にぎやかな平日のなか1時間でいいから無音の時間が欲しいと思う。
こんな平穏な日々に感謝している。
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