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【名盤伝説】 洋物ROCK系まとめ

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1970〜80年代を中心に洋物ROCK系のミュージシャンやアルバムを紹介しています。
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記事一覧

【名盤伝説】 “Camel / Breathless” 永遠のエコーが響きわたる叙情派プログレの名盤。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。UKプログレ・バンドのキャメル『Breathless (邦題: 百億の夜と千億の夢)』(1978)です。 クラシック(古典的)な要素を取り入れているのにプログレッシヴ(進歩的)とはこれ如何に。個人的には永遠の謎のプログレッシヴ・ロックというジャンルです。 イエス、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、EL&P、ジェネシスあたりが有名です。ただし、ちょっとでもこの世界にハマると必ず名前が上がります。 1972年に結成し

【名盤伝説】 ”Pink Floyd / Wish You Were Here” 消えたDiamondに捧げるアルバム。

MASTER PIECE プログレ5大バンド、ピンク・フロイドの『Wish You Were Here (邦題: 炎 - あなたがここにいてほしい)』(1975)です。 世紀のメガヒット『The Dark Side of the Moon (邦題: 狂気)』(1973)に続くアルバム。この作品が世界的なロングセラーとなり、そんな大作に続くアルバムとして、一体どんな作品になるのかと注目されました。 当時の私にとってのフロイドは、名盤『狂気』すらまともに聞いていなくて、NHK

【名盤伝説】 “Jeff Beck / Blow By Blow” 世界中のロックファンが唸ったベックの新たなギターサウンドへの挑戦。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。ロック界3大キダリストのジェフ・ベック『Blow By Blow (放題: ギター殺人者の凱旋)』(1975)です。 伝説のバンドヤードバーズ脱退後、常にロックギターの可能性を追求し続けていたベックにとって、ボーカリストを含むバンドのメンバー構成は積年の課題でした。ジェフ・ベック・グループと称して幾多のメンバーチェンジを繰り返し、BB&Aにたどり着いたものの、メンバー間の仲違いでこのバンドも解散してしまいます。 そんな

【名盤伝説】 “Led Zeppelin / Physical Graffiti” 明暗多彩な景色が浮かぶ快作

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。UKロックのレジェンド、レッド・ツェッペリン6枚目のアルバム『フィジカル・グラフィティ』(1975)です。 1973年からの熱狂的なアメリカツアーを終えたZEPが、結果的に約1年の沈黙を経て自身のレーベルスワンソングを立ち上げた後にリリースした最初のアルバムとなります。レコーディングは充実したものとなりLP1枚では収まらない楽曲が仕上がり、削るよりは既にレコーデイングしていた曲を加えて2枚組にしようということになりました

【名盤伝説】 "Led Zeppelin / In Through the Outdoor" 6種類のジャケットの噂を実際に検証してみる

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。 今回は問答無用の世紀のロックバンドLed Zeppelinの第8作目のアルバム『In Through the Outdoor』 (1979)のご紹介です・・・が、先ずは以前からずっと気になっていて実際に確かめたことのなかった、このアルバムジャケットについてのお話から。 アートワークはヒプノシス。このアルバムには6種類のジャケットが存在し、店頭では茶色の包装紙で隠されているので、購入しないとどのジャケットなのか分からない

【名盤伝説】 “Eric Clapton / 461 Ocean Boulevard” 新生クラプトンの魅力の全てが詰まっているアルバム。

お気に入りのミュージシャとその作品を紹介しています。今回はレジェンド・ギタリストエリック・クラプトンの1974年リリースのアルバム『461 Ocean Boulevard』です。 当時中学生だった私にとって、ほぼリアルタイムで聴いた初めてのECのアルバム。それ以前のクリームの曲や、もちろんあの「Layla」などもラジオで聴くのがほとんどで、アルバムを通して聴く機会はありませんでした。音楽雑誌「MUSIC LIFE (懐かしい)」のECのグラビア写真をカードケースに入れて下敷

【名盤伝説】 “TOTO / Hydra” 才能豊かなミュージシャン達によるコンセプトアルバム。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。US西海岸の人気ロックバンドTOTOの2ndアルバム『Hydra』(1979)です。 1970年代半ば頃にスタジオ・ミュージシャンとし活動していたデビッド・ペイチ(Key)とジェフ・ポーカロ(Drs)、デビッド・ハンゲイト(Bs)がAORの帝王ボズ・スキャッグスのアルバムレコーディングに参加した際に意気投合し、友人・知人・縁故者を集めてバンド結成に至ります。 1978年、アルバム『TOTO』でデビュー。スタジオ・ワーク

【名盤伝説】”Deep Purple / Come Taste The Band” 実は侮れない名盤。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。UKハードロックバンドの元祖Deep Purpleの『Come Taste the Band』(1975)です。 前作『Stormbringer (邦題: 嵐の使者)』(1974)を発表した直後に、バンドの顔でもあるリッチー・ブラックモア(G)が衝撃の脱退。『Burn (邦題: 紫の炎)』(1974)から参加したデイヴィド・カヴァデール(Vo)とグレン・ヒューズ(Vo, Bs)らとの音楽性の相違がその理由とされています。

【名盤伝説】 “QUEEN / Sheer Heart Attack” レジェンド・ロック・バンドが世界制覇を果たした名盤。

MASTER PIECE 今回紹介するのは永遠の人気バンドのクィーン3rd『シアー・ハート・アタック』(1974)です。 1971年にブライアン・メイ(G)、ロジャー・テイラー(Drs)、フレディ・マーキュリー(Vo, Pf)、ジョン・ディーコン(Bs)の4人組として結成されたクィーン。1stアルバム『クィーン (邦題: 戦慄の王女)』(1973)でデビューを果たすものの本国UKでの評価は低く、続く2nd『クィーン II』(1974)からのシングル「Seven Seas o

【名盤伝説】 ”Fleetwood Mac / Rumors” 美魔女ツートップだけではない、異彩を放つポップなメロディラインが魅力。

MASTER PIECE 今回紹介するのは、UK出身ロックバンドで世界的な大ヒット作となったフリートウッド・マックの『ルーモアズ (邦題: 噂)』(1977)です。 バンドの歴史は相当長く、1967年に結成してブルース・ロック系の音楽を中心に活動していました。当時からメンバーだったミック・フリートウッド(Drs)とジョン・マクヴィー(Bs)の名前からバンド名を付けられています。 幾度かのメンバーチェンジを繰り返し、さらに活動拠点をUS西海岸に移した1975年にオリジナルメ

【名盤伝説】 "STING / Ten Summoner's Tales” 映像版も素晴らしいのに…

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。今回はSTINGのアルバム『Ten Summoner's Tales』(1993)です。 STINGといえば、ソロデビュー作『ブルー・タートルの夢 - The Dream of the Blue Turtles』(1985)を代表作として推す方が多いと思います。私も大好きなアルバムですが、この『Ten …』も同じくらい好きなアルバムです。そしてこのアルバムのリリースと同時に全編映像化したVHS(当時)が出ていました。今回

【名盤伝説】 ”Wishbone Ash / New England” 限りなき不安を払拭した原点回帰の快作

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。UKツインギターの大御所バンドWishbone Ashの8作目『New England』(1976)です。 Wishbone Ashといえば3作目『Argus (邦題:百眼の巨人アーガス)』(1972)が人気 です。収録曲ほぼ全てが彼らの代表作と言われるほどで、当時高校生だった私も、初めて組んだバンドで「King Will Come」「戦士」「剣を棄てろ」にチャレンジしました(懐かしい !!)。 1976年に彼らの来日

【名盤伝説】 追悼 : 稀有のロックシンガーに捧げる “Raspberries / FRESH” US版ビートルズのポップスセンスを継承するロックバンド

2024年3月12日にラズベリーズのメインボーカリストのエリック・カルメンの訃報が届きました。74歳、死因はあきらかにされていません。 訃報に接し、稀有のロックシンガーに捧げるものとして紹介したいと思います。 ラズベリーズは1971年USキャピタルレコードからアルバム先行シングル「Don't Want to Say Goodbye」でメジャーデビュー。ビートルズ解散(1970年)以降のロックスターを求めていた時代に、ビートルズと同じアップルレコードからデビューしたバッドフィ