マガジンのカバー画像

【名盤伝説】 AOR系まとめ

31
AOR (アダルト・オリエンテッド・ロック) なミュージシャンや作品を紹介しています。
運営しているクリエイター

2024年7月の記事一覧

【名盤伝説】”Niteflyte / S.T.” マイアミの夜景によく似合う、アーバン・ソウルの名盤。

MASTER PIECE マイアミでの出会いがきっかけで結成されたという、サンディ・トラノ(Vo. G)とハワード・ジョンソン(Vo)によるデュオのナイトフライトです。 1979年にデビューアルバム『Niteflyte (邦題: 夢のマイアミナイト)』をリリースします。日本盤も発売されましたが、一部のマニアの間でしか話題になりませんでした。 収録曲「If You Want It」がシングルカットされ、そのメローなサウンドはUSチャートではスマッシュヒットを記録したようで

“Jess Roden / If Ever You Should Change Your Mind”(1980)

UK出身のベテラン、ブルー・アイド・ソウル・シンガージェス・ローデンのソロ名義3作目『Stone Chaser』に収録されています。 もう20年近く前の出来事になるのでしょうか。前職で当時の会社にとても音楽に詳しい先輩がいました。その方は普通のロックwはもちろんのこと、私の好きなAORやら洋邦フュージョンなどにも造詣が深く、色々と教えを乞うことが多かったです。ある日、最近やたらとAOR系のアルバムがCDで再発されるけれど、中々話題にならないんだよね…と言っていたのがこのアル

【名盤伝説】“Joe Chemay / The Ripper The Finer”

MASTER PIECE L.A.のセッション・ベーシスト&ボーカリストのジョー・シャーメイ。新興ユニコーンレコードから1981年にリリースされた、バンド名義唯一のアルバムです。 ジョーは1951年生まれ。10代後半からベースを弾き始め、1976年のエルトン・ジョンのアルバムを初めとして、様々なミュージシャンのアルバムに参加しています。エリック・カルメン、ヘレン・レディ、レオン・ラッセル、ナイジェル・オルソン、そしてピンク・フロイドの『The Wall』にも参加するなど錚々

【名盤伝説】“Frankie Bleu / Who’s Foolin’ Who?” 潮風に吹かれて熱く乗り切るサマーソング。

MASTER PIECE USシアトル出身のSSWフランキー・ブリューの唯一のアルバム『フーズ・フーリン・フー (邦題: 潮風のバラード)』(1981)です。 夏が来れば思い出すアルバムシリーズw。フランキーは70年代半ばに地元シアトルのゲイブリエルというバンドの中心メンバーとして活動していました。このゲイブリエルはポップスありハードなロックあり、爽やか系のウェスト・コースト・サウンドありと、バラエティ豊かなアルバムを何枚か残しています(多分3枚)。 デビューアルバムに収

【名盤伝説】“Larry Lee / Marooned (ロンリー・フリーウェイ)” 夏のAORの定盤。波の数だけ抱きしめたい。

MASTER PIECE 暑い季節になると、やはりこのアルバムが似合います。ラリー・リーの唯一のソロアルバム『Marooned (邦題: ロンリー・フリーウェイ)』(1982)です。 ラリーはUSサザンロックバンドThe Ozark Mountain Daredevilsのメンバーとして1973年から活動しています。74年のセカンドアルバム収録の名曲「Jackie Blue」の作者でもあります。 このバンドはカントリー・ロックとして評価されていて、確かに純粋カントリー調の

【名盤伝説】”Lee Ritenour / Rit 1+Rit 2” 時代のAORテイスト満載のボーカルアルバム。

MASTER PIECE 日本のクロスオーバー / フュージョンファンに絶大な人気を誇るギタリストのリー・リトナーが、当時流行のAORテイスト満載のアルバムを発表して話題になった『Rit』(1981)です。 このアルバムはリットの作品としては最も商業的に成功したアルバムとなりました。USトップ40にチャート入りし、ビルボードR&Bアルバムチャートで20位に、またシングルチャートでも「イズ・イット・ユー」は15位を獲得しました。 プロデューサーにはデヴィッド・フォスターにハ

【名盤伝説】“David Roberts / All Dressed Up” TOTO好きのAORフリーク必携。再び幻にしてはいけない名盤。

MASTER PIECE TOTO / AIRPLAY系AORの代表作デヴィッド・ロバーツのアルバム『オール・ドレスト・アップ』(1982)です。 ロバーツは1958年ボストン生まれのカナダ人。アートスクール時代からロック好きでエルトン・ジョンからピンク・フロイドまで、お気に入りのミュージシャンは多岐にわたっていたようです。コンテスト入賞をきっかけにメジャー契約にこぎつけ、デビューアルバムの制作が始まります。 当初は同じカナダ系のデヴィッド・フォスターに制作を依頼するも、

【名盤伝説】”Tony Sciuto / Island Night” AORの定番アルバム。L.A.の風に吹かれてCaféで和みたい。

MASTER PIECE AORといえばこの作品、トニー・シュートのデビューアルバム『Island Night』(1980)は、ファン必聴のマストアイテムです。 トニーはUS出身のSSWで、幼少期にはビートルズに傾倒し、20代になるとコンポーザーとして活躍していました。1979年にエピック・レコードと契約して、アルバムデビューします オーケストラによる序曲に続いて流れるタイトル曲M2「Island Nights」は時代のまさに「ザ・AOR」といったギターが効いているサウン