CVCに必要なエコシステムとは?
”シン”のオープンイノベーションへ向けて、CVC投資増加に伴う新しいスタートアップエコシステムの構築が重要だと思う。
これまでの10年間でインキュベーション、アクセラレーション、大企業とスタートアップのマッチング、PoCが進み、大企業によるCVC投資も大きく増加し、各社でそろそろ事業化の種や実績は無いのか?と、期待やプレッシャーが強まってきていると感じる。
一方で、スタートアップ投資サイドはグロース市場がある関係上、M&A意識よりもIPO意識が強い。
スタートアップの株主(VC)も大企業の事業部との接点は多く無く、大企業との事業連携の支援は希薄であり、事業の成長ドライバーが大企業アセットにあるスタートアップか、大企業側が積極的に支援に動く以外はCVC投資を受けても大企業との共創の議論はあまり進んでいないのが実情だと思う。
つまり、CVC投資が増えていても、実態はLP投資とほぼ同じであり、大企業アセット提供におけるスタートアップのスケール化へ向けたエコシステムは構築されていないに等しい。
また、過去に比べてtoC領域のスタートアップよりもtoB系のスタートアップ(DX、脱炭素、AIなどなど)の成長が期待されることから大企業の支援がこれまで以上に必要になること、スモールIPO以外の選択肢としてM&A思考が強まる?ことから、CVC投資増におけるスタートアップをスケール化させるエコシステムが必要だと感じている。
大企業にはたくさんのアセットがあるが、何が提供できるか?何を提供したらスケールに繋がるか?それを社内を動かして実行に移せるか?
スタートアップ側は大企業に何があるか?何をしてもらったら自分たちがスケールするか?少ない人員で実行できるか?の議論を進める必要があるが、進めるには以下に記載した変革リーダー的存在が必要であり、そのケイパビリティをエコシステムに構築するか否かが重要なポイントだと思う。
大企業CVC担当が個社ごとの支援を行う形から、変革リーダー的存在が大企業、スタートアップのハブとなり、スタートアップのスケール、グロースを支援、推進するシナジーアクセラレート型のエコシステムを構築し、複数社でスタートアップを支援することや、複数のスタートアップが大企業1社と連携し大企業の新規事業に関わるなど、複数社のアセットやアイデア、技術が形になる場が”シン”のオープンイノベーションとして必要なのでは無いかと思う。
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MIRARGOには、コンサル、金融、大企業、スタートアップと様々な環境で新規事業に携わったメンバーがいるため、このエコシステムにおける価値提供について今後社内で議論していきたい。