見出し画像

源頼朝の母「由良姫」の詠んだ歌

百々目記の 稲荷の山の  ほど近く   つつみが滝の  水のうつ音

これは、由良姫が13歳の時に詠んだ歌と伝えられている

つつみが滝

新城市西部地区に野田川という川がある。(源流は雁峰山、白滝を下り、臼子川と合流し野田を流れ豊川に入る川)
この川の下流に中央構造線の段差でできた滝「鼓が滝」があり(別名:小雨ヶ滝)滝の東側には、千郷中学校、その敷地内に豊玉稲荷が祀られている小山がある。

この稲荷神社、その昔、源頼朝のお母さん「由良御前」が13歳の時に父親「藤原季範」に連れられて訪れたところと伝えられています。

滝壷に落ちる水音が鼓を打つ音のように聞こえるというので「鼓が滝」
水音がドドドド・・と轟くように聞こえるので「轟、ドドメキ、百々目記」という地名が付いています。

藤原季範は娘の一人を、後白河天皇の母(待賢門院)に仕えさせ、もう一人の娘には後白河天皇の姉(上西門院)に仕えさせ、由良姫を源義朝に嫁がせました。
季範の母である松御前がこの地にに住んでいたため、季範は都に居ながらも時々娘を連れてきたと想像されます。

滝の上流

現在、この滝つぼに行こうとするには・・・勇気がいります。

滝の下流

滝の下流のコンクリート橋は、その左右に道らしき道がなく、長い歴史の中で忘れ去られたかのような存在となっており、地元民でも知る人ぞ知る的な場所です。滝に行くにはここから川に降り歩くしかないのです。

音の迫力はすごい

この川を見て、歌にしたということは、当時はとても豊かな景勝地であったことでしょう。
実はこの滝を見て歌を詠んだ歴史的人物がもう一人います。
時代は由良姫の生きた平安時代から500年ほど後の人で、当時この地を治めていた塩瀬一族の若様です。
次回に続く・・・。

この記事が参加している募集