見出し画像

大人になって引き出しが開いた小学校の記憶

知り合いが職場で辛い思いをして辞めた後何年かはその時の記憶がなかったと言っていた。
私も同じだった。
周りが小学校時代の話をするを聞いては、昔のことよく覚えてるなあ、なんて思っていた。
どんな小学生だった?と聞かれても、これといって思い出すこともなく、あんまり覚えてないなあ、と言っていた。
話したくないわけではなく不思議と本当に思い出すものがなかった。

30歳を過ぎてからだったと思う。姉の小学校時代の話を聞いていた時、急にふっと頭に降りてきた。
あ、その日のこと、思い出した!
私がその時何をしていたかも!
そして小学校が大嫌いだったことも!

連帯責任みたいな教育方針だった。チャイムがなったのに誰かが席についていなかったのは、それを注意しなかったみんなも悪いということだった。
1人ずつ、「注意しなかった私が悪いです」と言わされる。
離れていて気づかなくても、ぼんやりしていて気づかなかったとしても、だ。

早く時間が過ぎないかなといつも思っていた。

終礼ではその日に嫌な思いをした人がそのことを発表して、みんながどう思うか意見を聞き、最終的に嫌な思いをさせた人に謝らすっていうことが繰り返されていた。
毎日重苦しい終礼だった。

自分の中で何があったのかわからないけれどその頃のことを少しずつ思い出した。

内緒にしてたつもりのこととか、失敗談、友達のことなどを姉に話すと
「面白いことやっててんなあ。それ何かにまとめといたらあ?」と笑っていた。

私の中で何か整理がついたのだろうか。
引っかかっているものをそっと押さえながらゆっくり時間をかけて引き出しを引いて、スッと開いた気がした。

というわけでこれからも小学校の思い出を時々書きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?