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小学生のかわいい頭の中 その1

「先生!〇〇くんどこに行った?」

廊下にて・・・向こうからやってきた1年生。

1年生 「先生!〇〇くんどこに行った?」
担任ではない私 「〇〇くんかぁ。ごめん、見なかったなぁ。」
1年生 「そっかぁ・・・どこいったのかなぁ?」(と去っていく)

これ、低学年あるあるの1つです。
私(担任ではない)は、彼と同じクラスの〇〇くんを知りません。
ここでもし私が、
「ごめん、〇〇くんって誰?(知らないんだけど)」などと言うと
その1年生は「えっっっ!何で?!知らないの?!」と
真顔で驚きます。
低学年の子どもたちの多くは、まだ、
自分の認識している世界と他の人が認識している世界が違う、
ということがはっきりわかっていません。
なので、
「自分が知ってる〇〇くんは、当然この先生も知っている」と
真剣に思っています。
というより、知らないと思っていないことが多いです。
(もちろん、低学年全員がそうとは限りません。
成長の度合いは本当にそれぞれなので!)

人だけではなく、場所についても同じことが起こります。

Aちゃん「昨日、ラーメン屋さん行ったんだ。おいしかったよ!」
Bちゃん「あー!あそこのラーメン屋さんでしょ!私も行ったことある。」

前後の話を隣で聞いていると、
明らかに2人は
違うラーメン屋さんを思い浮かべているのですが、
楽しそうにお話ししています。

低学年ではよく起こることなので、
この認識の違いが
大きな問題に繋がりそうな時(めったにありませんが)以外は、
そっと見守ります。
そのうち成長すると、子ども同士で
お互いが思い浮かべているものが同じか、
すり合わせを始める場面が見られたりして
微笑ましく思ったりします。

今、
「子どもの話を聴く時のちょっとしたヒント
~教員だった私が心がけてきたこと~」
という子育てミニ講座の準備をしているのですが、
このエピソードもお話しする予定です。

というのも、
小学生は結構流暢におしゃべりしたりしますし、
「こんなこと言うんだ!」と驚かされたりもして、
毎日一緒にいる大人は、
小学生の頭の中(まだ成長途中のかわいい頭の中)を
忘れてしまいがちになることがあります。
まだまだ彼らは凸凹しているのです。
でも、そんな彼らが話している言葉を
大人が、余裕がない状態でそのまま受け取ってしまうと
「適当に話を合わせている」
「すぐ嘘をつく」
などと感じてしまい、
きちんと子どもの話を聴けなくなってしまうかもしれません。

私たち大人は
「私の世界は、あなたの世界♬」という、このかわいい凸凹を
時々思い出して、
その子の成長に合わせて少しずつ、
そっと修正してあげながら、
見守ってあげられるといいなと思います。


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