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ハンドメイドのこと ver.3

そんな時、3回目の出店案内が目に入った。
新潟でもかなり大きい規模の場所で3日間行われるイベント。
話だけでも聞こう!と思いそのイベントの主催者の待つ店舗に向かう。

自宅からだと電車を乗り継いで2時間強、駅まで徒歩で40分もかかる店舗。電話での説明はNG。初出店者は面談も兼ねて店舗に来るように、とのことだった。
なんとかかんとか店舗にたどり着いて説明を聞くと出店料も今まで出店して来たイベントの9倍で、なんと3日間合わせての値段だから3日間出した方がおトク〜ということ。説明を聞いて了承すればその場で支払いをとのことだった。

ひぃー、自称ハンドメイド作家にはイタイ出費!
財布にだってそんな大金が入っているわけもなく、出店するには近くのコンビニでお金をおろしてその場で決断しなければならなかった。

えぇ、急にレベル上げすぎだよ、無理無理。いや、ここまで相当大変な想いをしてたどり着いた。2時間以上だぞ!ここで断ったら勿体無くないか、ここで断ったら枠は埋まって出店できないんだぞ。いやでも3日連続は出店したことがないし、何より出店規模が全然足りない。今日から換算して約3ヶ月、それまでに黒字を出すほどの規模まで持っていけるのだろうか。しかもその予定日前1ヶ月の間に2つもイベントの予定が入っている..商品数は間に合うのか?種類も多くないし、何より陶土系は乾燥、焼成と時間がかかる..。基本は徒歩/電車なのだから材料だって調達に時間がかかる。本当にできるか?1日の売り上げですら多少黒字になるくらいだ。いや、やれる、今の私ならやれるかもしれない、それを考えたら9倍くらいなんてことないだろ!えぇい!やったるかぁ!!……(ふりだしに戻る。)

そんな様なことを10分くらい店舗の中で悩んで、気がついたらお金をおろしにコンビニへ向かっていた。歩きながら、未来の私に託す!あなたへの投資だ!と自分の中の羊を信じることにした。この時の決断は今考えてもとても大きな決断だったと思うしこの時の自分に拍手を送りたい。
私の諭吉さんは出店先に送り出されていった。私の想いを乗せて。もうネガティヴは見ないことに、バルスで消滅させた!

それからの日々はコンセプトとディスプレイ、商品開発に追われただただ「いい展示にする!」に向かって走っていくのでした。

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